出雲王朝神話考

 (最新見直し2008.8.29日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 出雲王朝は幻か実存在か、これを廻って学会で今なお見解が齟齬している。れんだいこは、記紀神話、風土記、その他古代史書各伝に記述されている出雲王朝譚を実在故の記述と見なす。次に、出雲王朝の存在を認めたとして、これを悪し様に捉え、「日本史上の負の系譜」と見なす説がある。これが一般的である。果たしてそうであろうか。むしろ、出雲王朝系譜の方が縄文伝統的な正の系譜なのではなかろうか。れんだいこは、そう考えている。

 こう受け取ろうとしない古代史家の見識が理解できない。以下、れんだいこ理解による出雲王朝史を裏づけ、その神話を検証する。 

 サイト検索で「日本の神話と古代史と文化 《スサノヲの日本学》」に出くわした。貴重な見解を披歴しているので転載しておく。
 「『古事記』『日本書紀』の朝廷によってまとめられた出雲の神話を「出雲系神話」とも呼ぶ。出雲系神話は記・紀神話の三分の一以上にあたるとされ、とても大きなウェイトを占めており、内容的にも魅力的な物語がたくさん含まれ、最後には「国譲り神話」へと収斂していくのだ。

 それに対して、『出雲国風土記』『出雲国造神賀詞』の在地でまとめられた出雲の神話を「出雲神話」とも呼ぶ。地名由来伝承に関わるものが多く、『記・紀』にはない「国引き」神話などがあり、またスサノヲ命やオホナムチ命の姿も違い、神話の質的相違を感じる。

(※注3)神庭荒神谷遺跡・加茂岩倉遺跡などの考古学的発見は、ヤマト政権に対抗しうるような高い技術力と独自の文化を持ち、古代日本のなかで、重要な役割を果たしてきた古代王国があったことを裏付けている(青銅器の国)。また、出雲では良質の砂鉄が採れ、古代より鉄生産は行われていた(製鉄の国)」。

 「出雲系神話」と「出雲神話」を識別せんとするこの指摘は貴重で鋭い。素の出雲王朝譚を探り当てる為に必要な営為ではなかろうか。

 2008.4.10日、2010.4.17日再編集 れんだいこ拝


目次

出雲王朝考、その真偽考
出雲王朝史1、元出雲−国引き王朝史考
出雲王朝史2、スサノウ出雲王朝史考
出雲王朝史3、大国主の命王朝史考
出雲王朝史4、国譲りの神話考
出雲王朝史5、国譲り後の出雲王朝の帰趨考
大国主の命考
別章【鬼、天狗、サンカ伝説、エタ、非人考
かごめ歌の裏意味考
出雲神道、出雲大社考
諏訪大社考
大和に於ける出雲系神社(大神、大和、石上、元伊勢)考
出雲王朝と邪馬台国を結ぶ点と線考
出雲国造家考
出雲の遺跡考(神庭荒神谷遺跡、加茂岩倉遺跡の衝撃考)
佐太神社考
熊野大社(出雲)考
神魂(かもす)神社考
八重垣神社考
別章【梅原史学の行程史考
梅原猛「葬られた王朝―古代出雲の謎を解く―」考
別章【出雲王朝時代の風俗(言語、風習、信仰)考
関連著作本
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(私論.私見)