483 ネットワーク.ビジネスの世界の歴史

 まだまだ未整理で、内容的にも精査されていませんが、メモとして書き残して起きます。観点として持つべきは次のことでせう。「ネットワーク.ビジネス」は世間で警戒されているような時代はとっくに終わっているということ。だがしかし、その報酬プランの上に厚く下に薄い仕組み、ディストリビューターと呼ばれる会員の地位保全、講システムそのものの改良を廻って今後ますますドラマティックな改革が演ぜられ、もっと市場に通用するものになっていくでせう。今はまだ全くおぼこい状態に有るという認識を持つべきでせう。

 2005.1.12日 れんだいこ拝


目次

【「マルチ.レベル.マーケティング」(MLM)の史的発展段階】
 以下、その変遷の歴史を辿ってみることに致しますが、MLMカンパニーの実際の現象的現われは多種多様で、ここで整理した通りではありません。本稿は、浮沈著しい変遷を見せるMLMカンパニーの歴史的経過を、ヘーゲル風弁証法的観点による論理学的観点からの分析も平行して織り交ぜながら、MLMの歴史を貫く必然的ともいえる発展方向を可能な限り単純化させて解析してみました。なお、各社のマーケティングシステムには用語上のバラツキがある為、ここではニュースキン社の用語を基本として解説致します。 (以下、試案と致します)

 「MLM企業の初登場」は、1945年、リー.マイティンガーの提案を基礎にビタミン剤の販売を始めたカール.レンボーグを代表者とするニュートリライト.プロダクツに発祥します。これがMLM企業の「端初」とみなされています。この段階に行き着く前段階としてネズミ講と初期マルチ商法の動きを考察しておく必要があります。


【第1期MLM=純粋ネズミ講について】
【「ネズミ講」の定義】
 ネズミ講とは、「乗数の法則」の原初的応用システムであり、まず会員が一定の金品を出資するも、その会員が二人以上の複数の子会員を組織に加入させ、それぞれの組織のネズミ算式の増殖を図ることによって、自分の出資した金品以上のものを手にすることが出来、且つ順次バックマージンなどの一定の利益を吸い上げることが出来ると称する講組織商法のことを云います。組織の基本形は「無限連鎖講」を特徴としており、上位の会員に極めて有利なシステムと云えます。このように“ネズミ算”を利用して次々と子供を増やして行く金銭配当の講組織をネズミ講と云います。

 ネズミ講は、「濡れ手に泡式に為にするマネーゲーム」として考案された商法であり、出資金倍増を可能にする錬金術手法として喧伝され、具体的には「『乗数の法則』に基づく人脈活用講組織方式」を利用した特異な「金銭配当.財テクシステム」として登場して参りました。その独特の特徴は、その取扱商品が専ら「出資金」という金銭であることと、講組織方式が無限連鎖式であることに認められます。但し、こうしたネズミ講は現在「無限連鎖講を防止する法律」で全面禁止されています。

 こうしてネズミ講式MLMが、「乗数の法則」を活用して、商品を介在させず、出資金等の名目で金銭を幾何級数的に集めてその配当を行う商法として登場して参りました。分かりやすく云えば、「マネーゲームによる金銭配当システム」のことです。この商法のことを、俗にアメリカでは「ピラミッ ド商法」、日本では「ネズミ講」と云われます(以下、ネズミ講と記します)。

【「ネズミ講のMLMにおける位置」の定義】
 考案された「乗数の法則」に基づく人脈活用講組織方式のビジネスへの活用は、その端緒としてネズミ講を生み出すこととなりました。この時点でのネズミ講をもっとも原始的という意味で「第一期MLM」とみなすことが可能と思われます。

 このような見方には異論があると思われます。特にMLMの最新段階である「ネットワーク.マーケティング」事業をまじめに行おうとする側からも不謹慎との叱責を受けるものと思われますが、私説に拠れば、ネズミ講は、そのマーケティングにおいて、MLMの要件である「『乗数の法則』の人脈活用による講組織型.会員制.無店舗販売手法」要件を備えていますので、これを端初のMLM と認識して差し支えないと考えています。

 私は、ネズミ講をMLMの無から有への「有化」段階として生み出された原初的形態として捉え、「第一期MLM」とみなしております。よって、れんだいこ観点に拠れば「ネズミ講」がMLMの端初(そもそもの始まり)となります。

 MLMの歴史は、玉石混交して渦巻いておりますが、その勢いは次第に高マージン商法から低マージン商法へ、“一発一攫千金型高マージン商法”から“リピート式の低マージン商法”へと時計の針が右から左へ旋回するように展開していきます。その際、ネズミ講が高マージン方向からの起点になっているとみなすことが出来ます。

 そういう意味において、ネズミ講を第一期のMLMと位置づけようと思いますが、後に登場する「偽装ネズミ講」への史的変遷から見て、この当初のネズミ講を「純粋ネズミ講」とネーミングすることと致します。「純粋」とは商品が完全に介在しないという意味です。

【「純粋ネズミ講」の特徴】
 こうした商法をなぜネズミ講と呼ぶのかについては、「乗数の法則」の項で説明 したようにネズミの繁殖の凄まじさと講組織の伸び方が良く似ていることによってネーミングされているものと思われます。ネズミは生後2ケ月半から3ケ月で親になり、1 回に平均6〜7匹、多いときは18匹も子を生むといわれています。数字がどんどん大 きくふくらむことを和算では“ネズミ算”、数学で倍々になるのは“等比級数(幾何級数)”といいます。「講」とは、一種の組合又は相互扶助組織であり、歴史的に見て「頼母子講」や「無尽講」と呼ばれるものがあり、「講」自体が悪いというものではありません。

 「純粋ネズミ講」には次のような特徴があります。
@  専ら商品非介在型の金品のやり取りであること。
A  為にするマネーゲームとしての金銭配当システムであること。
B  人狩り色の強い会員勧誘方法にならざるをえないこと。
C  仕掛け人及び上部会員に余程有利なシステム設計であること。
D  いずれ組織の破綻が免れず、多数の被害者を発生させるものであること。

 つまり、「純粋ネズミ講」には商品が必要ではありません。要は、「乗数の法則」を活用し た「上納金の分配システムであり、マネーゲーム」であると云えます。通常、利息の何倍になるとか投資金額が倍になるとかの口車に乗せて、「会員を増やせば儲かるぞ」と いう式で射倖心をあおりながら「乗数の法則」を活用します。

 米国の連邦取引委員会が挙げている「ビラミッド商法」の特徴は次の通りです。
@  物またはサービスの権利を得るために高額の金銭(入会金その他同旨の目的の金銭)を支払わなければならない。
A  販売員を勧誘したときに、その見返りとして物やサービスの売買とは無関係に勧誘者に報奨金が支払われる。
B  新規会員に対しても同じような“実りの良い”権利が与えられる。
C  在庫品の返品を認めない。
D  以上の仕組みから見て、基本的に勧誘者は人の勧誘自体から収入を得ることになる為、勧誘対象者を増やし続けねばならず、いずれ飽和状態が来る。飽和点に達すると、それ以上の新規会員を増やすことができず、必然的にピラミッド.スキ ームは崩壊する。

【「純粋ネズミ講の運営要領」】
 ネズミ講が良くない理由は、無限に会員が増え続けることはあり得ず、いずれ破綻が免れないシステムのままに運用され続け、最終的には末端に大きな被害者会員を発生させてしまうからです。「乗数の法則」の悪用商法と云えます。

 つまり、ネズミ講商法の問題点はシステム自体に内在しています。というのは、会員は一過性の一度の出資金の投資により、利益を後順位の会員からの出資金から捻出するシステムを構築していますが、このような方式では後順位になればなるほど新規会員の調達が難しくなり、後順位の会員には利益どころか出資金そのものが回収さえ不能となる仕組みを前提にしてマーケティングを構築しています。いずれ組織の破綻が免れないシステムであるにも関わらず、順次強引に甘言織り混ぜた人狩り色を強めた会員勧誘方法となります。組織が破綻すれば勢い多数の末端会員に被害を続出させ、社会的な諸問題と悪影響をもたらすことが必然です。とても、まともな商法としては受け入れられない類の商法と申せます。

 実際のネズミ講の代表的な運営方法ないし仕組みは次の通りです。一言で云えば、会員の登録料からコミッションを生じさせます。通常「出資金」を講元に納入することで会員資格を得、こうして資格を得た会員はすぐさま会員募集に向かいます。新規に勧誘された会員の「出資金」は講元と会員勧誘に成功した会員とで分配されることになります。

 仮に最初に100万円を出資した場合、その100万円のうち50万円は講元に行き、残りの50万円は出資者を勧誘した人たちのグループで山分け致します。出資者は会員となり、その会員がリクルートした次の方の出資金から50万円を本部に渡し、残りをグループで分配致します。射倖心をあおりながらこれを無限に繰り返しますと、会員は会員の獲得次第では容易に出資金の回収を為すことが出来、以降は新たに会員獲得する毎にその会員勧誘の実績に応じてべらぼうな報酬が支払われる可能性があるという訳です。

 その結果、本部は丸儲け致します。そして初期の会員はダウンラインが広がる裾野に応じて丸儲けできます。しかし、これ以上ダウンラインが広がらないという限界点にいつしか達します。そういう方は丸損になります。これが「ねずみ講システムの基本形」です。

【「純粋ネズミ講の問題点」】
 こうした「純粋ネズミ講」は、仕掛人経営者(講元)と初期の上部会員(先行する主導的講元)に非常に有利に働きます。これが「ネズミ講」が次から次へと生み出される社会的根拠です。「純粋ネズミ講」の場合商品が要りませんので、いわばアイデア一本で立ち上げることが出来、まさに「乗数の法則」を利用しての錬金術手法といえます。その際の甘言は、出資金の運用法としての非常に甘みのある財テク手法ということになります。

 内在する問題点は次の点にあります。会員が新規の会員を次々と獲得することに成功し続けることが出来るとすれば問題ないとも云えますが、この講組織にはリピート性がないことが特徴であり、行き着くところまで会員勧誘を繰り広げていく結果、早晩会員獲得に行き詰まりを見せることとなります。こうした事情から、最近ではリピート性を取り入れた純粋ネズミ講が生まれておりますが、破綻を先送りも しくは複雑にするだけで結果的に一層被害を大きくすることになります。

 ちなみに、最初の1人が1名を会員獲得し以下順次1名づつ会員獲得し続けるというもっとも控えめな計算によっても、ネズミ算表で明示されるようにわずか28日目で日本の人口を一巡し、33日目には世界の人口を覆い尽くしてしまうことになります。してみれば、純粋ネズミ講商法は、長続きしないという欠陥を内包しつつ最終的に自ずとシステム自体が破綻していくことが運命づけられており、特に破綻前の会員数は膨大であり、大きな被害が予想されます。

【「純粋ネズミ講の組織原理の思想性」】
 「純粋ネズミ講」は上記の欠陥を内在していますので、まともなビジネスとしては成立せず、会員獲得は「我さえ良ければ」式の「人狩り」色の要素を強めます。つまり、自分さえ良ければ良いという人間性の持ち主.エゴイストばかりが寄り集まることになりま す。当然のことながらこのような品性の持ち主ばかりが寄り合うのですから、組織の内 部は猜疑心の塊の騙しあいになります。そもそも、このようなシステムには信用を重んじる常識のある人は関わらないでしょう。友人.知人に広めた結果人間関係はズタズタになることでしょう。「我さえ良ければ」が招いた自業自得と申せます。講組織内の人間関係は銭ゲバの論理に従って秩序づけられており、上下の親子関係は 殿様と家来の間柄に似た上意下達式になりやすく、ビジネス感覚的にも「先抜け早勝ちの馬草場」的品性を錬磨していくことになります。商取引上最悪の競争原理に支えられていると云えます。

【「純粋ネズミ講の関連法律」】
 こうした商法では、講元ないし初期の主導的先行会員にのみ有利に働き、巨利の可能性がありますが、最後の段階の会員では出資金の回収すら困難になることが予想され、 勢い末端会員に被害を続出させ、社会的な諸問題と悪影響をもたらすことが必然です。 とても、まともな商法としては受け入れられない類の商法と申せます。このような事情から、純粋ネズミ講は、今日ではほとんどの国の法律により、全面的に禁止されています。つまり非合法商法となっています。

 日本では、1979年5月11日に施行され た「無限連鎖講の防止に関する法律」により違法とされ、全面的に禁止されることになりました。こうした商法迄MLMとして認めるのは不都合とも思えますが、ヘーゲル的な論理学の見地からは、この段階を純粋ネズミ講と看做してMLM の史的発達段階の第一期と措定することが出来るかと思われます。

【「純粋ネズミ講の歴史」】
 古くは終戦後の昭和20年代に高利をえさにお金を集めた「保全経済会」(伊藤斗福、東大法学部学生の「光クラブ」があります。有名なものに昭和46年熊本県阿蘇に本部をおき、3年後の49年11月に出資法違反で摘発されたいた「天下一家の会」(第一相互経済研究所.内村健一会長)があります。「天下一家の会」とは、1967年に熊本県内で始まった「天下一家の会第一第一相互経済研究所」のことを云います。その仕組みは、例えば10万円出して会員になると、この10万円は本部へ行き、会員証をもらいます。会員は同じように10万円を出す子供をつくって行き、その後は、孫、ひ孫--------など下が出来てくることにより、後は何もしなくても本部から収入が得られるという仕組みで、どんどん参加者を増やして行きます。このネズミ講は、忽ちのうちに日本中に広まって行き最高時60万人に達したと云われており、やがて行き詰まり、結果的には被害者が多く出て、被害者による入会金などの返還訴訟が相次ぎ社会問題になりました。総額80億円という当時としては途方もない巨額の金を会員から吸い上げて、世間の注視を浴びました。

 昭和63年の「国利民福の会」(平松重雄)事件もあります。「国利民福の会」は、第一相研の幹部が大阪で始めたものであり、国債を介在させた異色の金銭配当組織であるネズミ講を主催し、代表者が詐欺容疑で逮捕されました(国債ネズミ講事件と云われています)。平松氏は、「ネズミ講は金銭を集めることを禁止したものであり、私は金銭ではない国債を扱っている」と述べ、ひんしゅくを買いました。法律の網の目をくぐり抜けようとする悪知恵を働かすのもネズミ講の特徴と云えます。この事件が契機となって、88年に無限連鎖講の定義の中の金銭を金品に修正し、金銭だけでなく有価証券なども対象とすることにしました。

 最近では、平成8年に「KKC(経済革命同友会)」なる組織が高額な配当があるかのようなうたい文句で無差別に金を集め、出資法違反により悪質な詐欺容疑で告発され ました。「KKC」は、「100万円出資すれば20日ごとに48万円を5回にわたって配当する」という口上で、出資金を集めるというやり方でした。「オレンジ共済」事件も似たようなものとみなすことが出来ます。

 海外にも実績があります。1997年春、アルバニアで、50万人以上が国内総生産 (GDP)の半分に当る10億ドルを投資した「ネズミ講」が破綻し、暴動に発展し、大統領が辞任するという騒ぎになりました。最近になって「インターネットねずみ講」が生まれ、摘発を受けています。摘発されたのは、イタリアの会社が主催するペンタゴノ.システムという会社です。福岡県警は1998年8月10日、国内会員トップの女性ら14人を無限連鎖講防止法違反で書類 送検しました。その仕組みは、@加入希望者が会員証名書を4400円で買い、A主催 会社に5300円を、証明書の名簿第1順位の会員に4400円を、それぞれ送金するBすると、本人が第7順位に登録された、新たな証明書3通が送られて来る、Cその証 明書を別の3人に、それぞれ4400円で売る、というものでした。なお、郵便を利用したネズミ講まがいの商法が最近になってアメリカから入ってきたりしています。

【「純粋ネズミ講の今後の展望」】
 このような「純粋ネズミ講」システムは、「乗数の法則」を一攫千金型の短期決戦向きに活用したものとみなすことが出来ます。確かに一攫千金を手にする人も生まれるのですが、大勢の被害者を前提にした少数者の成功ビジネスであることが本質です。これが昔の話と思ったら大間違いです。問題は、このような商法とフィットする人間性の人たちが居り、現在でも手を替えシステムを替え登場しては消えていっています。最近ではインターネット上で純粋ねずみ講が独り歩きしているとのことです。いずれにせよ純粋ねずみ講も又『乗数の法則』の一つの現われであり、ネットワーク.ビジネスに取り組む者は、こうした「ネズミ講システム」に陥らないよう常に自戒する必要があるともいえます。


第2期MLM=偽装ネズミ講について】
「偽装ネズミ講」の定義
 MLMの第二期は、「純粋ネズミ講」の内在的発展から導きだされます。法律により「純粋ネズミ講」が禁止された結果非合法商法とされてしまいましたが、同法律は「純粋ネズミ講」を対症療法的に規制したに過ぎませんでした。つまり、同法律がネズミ講の定義を商品の有無に判定基準を設け、商品を介在させない商法として識別した結果、では商品を名目的であれ小道具として介在させた場合には適用外となるのではないかという抜け道を残すこととなった訳です。

 このような背景の中から、同法律の規制の網の目を逃れようとするかの如くして、商品を名目的偽装的に介在させたMLMが登場してくることになりました。このような背景の中から参入してきたのが新手のネズミ講商法であり、これがMLMの第二期となります。この商法を、「偽装ネズミ講」とネーミングすることが出来ます。「偽装ネズミ講」の登場により前段階のネズミ講を「純粋ネズミ講」として区別する必要が生まれます。但し、こうした認識と用語は今のと ころ認められておらず、目下れんだいこの私案特許的観点になっています。

偽装ネズミ講のMLMにおける位置
 第一期の「純粋ネズミ講」と全く同じ商法ながら建前上商品を介在させたことが特徴であり、MLMの新たな史的展開と云えます。ちなみに、以降のMLMの発展系譜には商品が介在することが常態となります。このことを善意に解釈すれば、「純粋ネズミ講」が法的に禁止されたにも関わらず、MLMそのものの有効性を信じる一群の人たちが存在し続け、そういう人たちの手により、「純粋ネズミ講」の改良版として隙間産業的に考えだされた商法と捉えることが出来ます。

 「偽装ネズミ講」は、表面上は商品の差額利得を遣り取りする商法を偽装しながら、ネズミ講通りの「濡れ手に泡式に為にするマネーゲーム」を展開することとなりました。但し、MLMの史的発展という面からみれば、商品を介在させたということ及び名目的にせよその商品の仕入れと販売に関わる差額利得を狙ったことに意義があり、MLMの新たな展開と看做すことが出来ます。MLMの更なる「有化」に向かって「向自化」したことになります。

偽装ネズミ講の特徴
 「偽装ネズミ講」段階で取り扱われる商品には元々名目的偽装的な役割しか持たされておらず、仕入れと販売との差額利得が大きければ大きい程意味を持つことにより、よくぞこんなものをと感心させられる程の見かけ倒しの値打ちのないものばかりが捜しだされることとなりました。@.ガラクタ商品、A.粗悪商品、B.インチキ商品、C.偽物商品、D.有害商品等、いずれも図体ばかりの欠陥商品が取り扱われることとなりました。

 何故なら、こうした商品は見かけに関わらず仕入れが安価であり、高額差額を発生させるのに都合が良かったからです。こうした商品はマネーゲームの為の材料ですから、一見高価そうで実は安物というのが都合良く相応しかった訳です。あるいは又サンプルのみの流通という手法も考えられます。

偽装ネズミ講の運営要領
 「偽装ネズミ講」の運営方法ないしその仕組みは、純粋ネズミ講と本質的に何ら変わらません。問題点も又同様であり、講元と主導的先行会員にのみ有利なシステムであることから、末端会員に被害を続出させ、純粋ネズミ講が引き起こしたと同じ社会的諸問題と悪影響をもたらすことになりました。

偽装ネズミ講の関連法律
 但し、日本では、通産省がネズミ講を商品を介在させない講組織型マネーゲームと識別した為に、「偽装ネズミ講」のように商品介在式の場合には、先の「無限連鎖講に関する法律」により取り締まることが出来ず、後述する「(俗称)マルチ商法」として判断され、「訪問販売法」で規制されることとなりました。ネズミ講の本質として立ち現われざるを得ない不実ないし威迫的行為等を監視するという形で網がかけられることになりました。ちなみに、この段階以降のMLM取締り法は全てこの「訪問販売法」が関与することになります。

 こうして法律も含め一般には、ネズミ講を「純粋ネズミ講」と「偽装ネズミ講」に区別する認識の仕方はなく、商品非介在型のネズミ講をネズミ講として、商品介在型のネズミ講をマルチ商法の範疇で認識しております。本書の「偽装ネズミ講」識別はオリジナルな発想であり、この指摘は学問的に貢献するものと自負しています。

【「偽装ネズミ講の歴史」】

【「偽装ネズミ講の今後の展望」】

※「ネズミ講」と「マルチ商法」の区分の仕方について
 「ネズミ講」と「マルチ商法」の区分を商品の介在の有無で峻別しようとする従来の認識のうったては間違っており、ここにこそわが国でのマルチ商法の認識の歴史に不幸の始まりが有るように思えます。マルチ商法とネズミ講とは決定的に違うものです。

 実態に即してみれば、商品が流通を目的とされているのか、偽装的であるのかは重要な質的違いであり、単に商品が介在しているというだけで、大雑把にマルチ商法として括ることはマルチ商法を不当におとしこめる態度であり間違いであると思えます。こうした区分には問題有りと思っており、従来式のネズミ講」とマルチ商法の識別観は早急に改められるべきかと思われます。

 そういう意味で、従来式のネズミ講とマルチ商法の識別観は、 早急に改められるべきかと思われます。という観点から、本書では偽装ネズミ講を 「マルチ商法」前の段階として識別し、むしろネズミ講の範疇で取り扱うことと致します。


 なぜ、商品の有無によりネズミ講とマルチ商法を識別するという大ざっぱな 区分の仕方がまかり通るかというと、規制者の側にマルチ商法もネズミ講同様にいかがわしいものとして認識しようとする先入観があり、マルチ商法の内在的な発展を見ようとしない非学問的態度にあると思われます。

 どうしてこういう認識になるかというと、一般に経済は生きものと云われるように変化の時流の中にあり、特に小売商法は常に革新が試みられている最たるものであるにも関わらず、これを旧来の知識で保守的に理解しようとしているところに原因があります つまり、旧来の常識で新しい事態を測ろうとする態度であり、丁度イギリスの産業革命 初期段階におけるラッダイト運動になぞらえることができます。

 ラッダイト運動は、機械の導入が古き良き時代の伝統秩序を覆すことを危惧してこれを排斥しようとする運動でしたが、結果的に機械導入は時代の趨勢でありこれを拒むことは出来ませんでした。いわば、ネズミ講とマルチ商法を同列視する識別の仕方もこれと同様に小売商法におけるラッダイト運動的認識と考えることができます。

 なぜこうした認識上の誤りが一般通念としても受け入れられているのかというと、ある意味で天動説と地動説のような関係に類似していると思われます。天動説は従来の既成概念であり、地動説はコペルニクス以来ガリレオに至ってもなお世の人々から受け入れられませんでした しかし、今日では、初等教育の段階で当たり前の事実として地動説が教えられています 。これと同様な事象としてマルチ商法の合理性が認知され、従来マルチ商法の範疇に入れられてきた「偽装ネズミ講」は、本書のような区分で分類されることになると思われます。

 事実、判例により、商品などが介在していても、その実態は単に商品販売や役務の提供を形式.名目として、後から加入する者から支出される金銭の受領を内容として金銭を配当する組織に過ぎない場合には、ネズミ講と認定された例があります。(名古屋高 金沢支判昭62年8月31日判時1254号76頁、福井地判昭60年3月29日判時 1161号177頁、)

 又は、商品原価と販売価格の差が極端な場合にもネズミ講と認定された例があります 85年の福岡地裁の判断では、人工ダイヤ販売において原価7千円程度のものを、保有 するだけの目的で5セット40万円で売っていたケースを、ネズミ講に人工ダイヤを組 み合わせた問題商法として認定しています。警視庁生活環境課では、「法律に定めた定 義に随うと、無限連鎖工は『金品の配当組織』だが、商品があっても仮装しているものもあり、商品や勧誘形態なども踏まえて事例ごとに総合的に判断していく」としています。

※MLMの呼称の混乱について

 ところで、この段階のMLMの呼称を廻って混乱が生じています。現行の取締法は、「訪問販売等に関する法律」において、同法違反のMLMを「(俗称)マルチ商法」、同法遵守のMLMを「マルチまがい商法」ないし「悪徳.悪質商法」と区別することになりました。非常におかしなことですが、実際にそういう区分になっております。従って、この呼称分けが通念となっていますが、本書の識別する「偽装ネズミ講」の場合も含め、商品があるというだけでマルチ商法の範疇に入れています。早急に訂正されるべき事態であると思われます。

 私説は、MLMの「マルチ.レベル.マーケティング(Multi Level Marketing)」をそのまま和訳してマルチ商法として認識すべきであると考えています。先の区分けに従えば、「訪問販売等に関する法律」施行以降同法違反のMLMをマルチ商法と呼び、同法遵守のMLMを「マルチまがい商法」と言い做すことにより、マルチ商法は非合法であり、「マルチまがい商法」は合法的であるという、いわば 呼称の逆転が通念化させられてしまっていると考えます。

 本来は「MLM」=Multi Level Marketingですから、その和訳はマルチ商法で問題無く、この観点からすれば「訪問販売等に関する法律」違反を「マルチまがい商法」と呼ぶべきであり、合法的なMLMについてはマルチ商法と呼ぶのが適切かと思われます。

 ところが、ややこしいことにこの呼称の逆転の通念化により、現在に至っては合法的なMLMの企業の側からも、例えばアムウェイ社の裁判などを見ても、自社はマルチ商法を採用していないという主張が為される等、随分おかしなことになってしまっています。いずれ、この混乱は修正されるものと思われますが、歴史的に慣用語として定着しているだけに訂正困難を伴うものと思われます。



【第3期MLM=揺籃期マルチ商法「高マージンマルチ型商法」】
マルチ商法の定義」】
 MLMの第三期は、「偽装ネズミ講」の内在的発展から導きだされます。第二期のMLMにおいてはじめて商品が登場しましたが、「偽装ネズミ講」における商品がいずれも図体ばかりの欠陥商品であることから、MLMの第三期は、商品の良質革新化へと発展して行くこととなりました。これが試行錯誤のベクトルとなります。この段階において始めて商品自体には欠陥のない有効性商品が登場してくることになりました。

 以降、MLMにおいて商品が実際に販売されることが意図されることになったということであり、商品自体の販売利益を狙っての「乗数の法則」に基づく人脈活用講組織が稼働することになります。一般に云うマルチ商法の段階に移行したものと看做すことができます。この点が第二期の「偽装ネズミ講」段階との際だった歴史的違いと云えます。

 このことを善意に解釈すれば、ネズミ講が法的に禁止されたものの、MLM 商法そのものの有効性を信じる一群の人たちが存在し続け、故意か偶然かそういう人たちの手により「純粋ネズミ講」の改良版として「偽装ネズミ講」が生み出されたと同様に、「偽装ネズミ講」の改良版としてマルチ商法が生み出されたものとみなすことができます。「偽装ネズミ講」における欠陥商品ではなく、相対的によりましな商品を取り扱い始めたという点で、隙間産業的に考えだされた改良商法と捉えることも出来ます。

 商品介在型から流通型へのMLMの登場は、MLMの歴史からみると大きな史的発展であり、この段階で従来のMLMが「止揚(アウフヘーベン)」され、一皮剥けてらせん的発展を遂げたものとみなすことが出来ます。こうして、いわばマルチ商法の揺籃期を迎えることになりました。

 マルチ商法は、実際に商品を流通させることにより、ネズミ講からの脱皮というに止まらず、小売商法に対する未知数の可能性をもたらすこととなりました。この可能性は、マルチ商法の特殊な販売手法によりもたらされました。何が特殊かとい うと、従来式販売手法は店舗販売型の小売商法であり、マルチ商法が無店舗販売型の小売商法であるということです。但し、無店舗販売型商法にはマルチ商法以外にも、訪問販売、カタログ販売、通信販売、催事販売等がありますが、マルチ商法は「人づて口コミ」商法である点でこれらの商法とも区別されます。

 これらの商法とマルチ商法を大きく隔てる違いは、従来式の店舗販売型小売商法であれ、同類の無店舗販売型小売商法であれ、製品の一方は売方であり、他方は買方であるというように、売方と買方とは絶対的な対極関係で販売されますが、マルチ商法では、買方は買方として尊重され、なお且つ任意に買方と売方の一人二役を演じる会員組織づくりが目指されており、こうした意欲を持つ買方が連鎖式に売方に回る講組織を通じて商品の安定的 発展的な購入と販売を創造させて行くことにあります。マルチ商法のこうした手法 によりますと、メーカー側の流通経費を極端に削減させることが出来、講組織内に還元させる報酬も又採算内にとどめることが出来ます。

「高マージンマルチ商法のMLMにおける位置」
 こうして商品流通型の揺籃期マルチ商法の時代が始まりますが、「高マージン型マルチ商法」がその原形となり、暫くの間この段階のMLMを廻って様々な試みが為されつつ紆余曲折していくことになります。

 「高マージン型マルチ商法」を子細に分類しますと主流三派に分かれます。その一方は、従来のネズミ講と大差ない違法性の強い「非良心詐欺型マルチ商法」 とでも云えるものであり、手を変え品を換え浮沈を繰り返して行くこととなります。他方、高価額商品の販売により高マージンを期待する方向での試行錯誤も生まれました。こうした流れのMLMを、「高価格商品型マルチ商法」と看做すことができます。もう一方の流れは、市場競合性の少ないアイデア商品を取り扱う方面に向かいました。こうした流れのMLMを、「アイデア商品型マルチ商法」と看做すことができます。

【「高マージンマルチ商法のマルチ商法の特徴」】
 マルチ商法段階のMLMには、世間の誤解とは別にシステム自体には問題が内在していません。というのも、今日のネットワーク商法に至る正当の系譜であり、問題が認められるとした場合にはMLMが未発達なゆえの産みの苦しみの試行錯誤であったという観点から評価し直せるものと思われます。

 この段階で克服されるべき課題は次のことに有りました。その課題とは、商品の有効性が認められるといっても、「偽装ネズミ講」段階の商品と比較してみた場合の特徴であり、商品自体の品質.価格.市場性のレベルは依然として低水準にあったことです。つまり、同一ないし類似商品を市場から調達して比較した場合の競合において、何も特別に購入せねばならない必然性はなく、「為にするマネーゲーム」の色合いが濃いままのMLMの段階であったとも云えます。

 この時期に取り扱われる商品やマーケティングシステムも様々なものが玉石混交し歴史的試練を受けることになりました。但し、この段階でのMLMはいずれも“高マージン”を狙っての商品の絞り込みないし流通ヘベクトルが向かおうとしていたことに特徴が有り、今日的レベルでの低マージン商品のリピート化とは対極に位置していることに特徴が認められます。

【「高マージンマルチ商法のマルチ商法の運営要領」】

 第一期、第二期のネズミ講が、商品の有無に関わらず金銭配当を主眼とした講組織であるのに比して、第三期のMLMは、講組織を利用する点ではネズミ講と同様の手法であるものの、商品の販売を目的としており、実際に商品を流通させその販売量の増大を目指すことにより利益を発生させる仕組みへと転換させています。その際の商品販売の手法として講組織が利用されており、ネズミ講とは目的と手段が入れ替わっている点で際だった違いがあります。商品と講組織の利用のされ方自体が画期的 に質的転換されていることにMLMの史的変遷を見て採ることが出来ます。

 従って、第三期のMLMになりますと、取り扱われる商品には市場性があることが要件となっており、この点で商品を小道具としてしか扱わない「偽装ネズミ講」とは 異なるものとして識別出来ます。但し、第三期のMLMにおいても、ネズミ講の段階でのMLMと同様の特徴も見られます。商品の販売を通じてですが、この経過の道中に様々な特徴をもってマネーゲームを発生させており、ネズミ講段階の残滓と看做すことが出来ます。この段階に到達したMLMをマルチ商法と云います。従って、この時期のマルチ商法の実際の展開のされ方は限りなく違法性に近いマルチ商法ということになります。 

 この時期のMLMの他方の課題は、MLMの運用上に欠陥がありました。専らMLM商法の有効性の観点から、特段に優れてもいない商品を強引に流通させようとして利益誘導型の催眠商法、洗脳商法、「ハイリスク.ハイリターン主義」が生み出されることになりました。但し、この時期のMLMより企業理念らしきものが生み出されたことは積極評価されるべきであり、この後継承されていくことになります。

 この時期のマルチ商法は試行錯誤の連続の商法であり、最初に実際に市場に参入してきたのは、実際の商品流通よりも講組織利用による一攫千金型の利益を優先する点で、ネズミ講に近い紙一重の違いのMLMでした。つまり、法的違反、摘発覚悟で法的諸規制を無視しながらのMLMが特徴となりました。この段階のMLMを、MLMの史的展開からみると、違法性マルチ商法と看做すことが出来ます。

 違法性マルチ商法は、その名の通り違法性を特徴としており、為にまともなビジネスとしては成立せず、ネズミ講同様に会員獲得も又人狩りの要素を強めています。 講組織内の親子関係も又殿様と家来の間柄に似た上意下達式になりやすく、会員相互の 関係は「我さえ良ければ」式の品性を強めており、商取引上自己本意の競争原理に支え られることになります。


【「この時期のマルチ商法の関連法律」】
 当局は、次第にこうした諸問題を無視することが出来なくなり、新たに法規制することになりました。日本では、昭和51年6月に「訪問販売等に関する法律」が作成され、 同年の第77国会において制定され、同年12月3日より施行されました。ところで、この法律によれば、「無限連鎖講に関する法律」によりネズミ講を禁止したようにMLM自体を禁止するのではなく、MLMを「連鎖販売取引」と看做し、民法商法の大原則を踏まえた上で実在する「連鎖販売取引」の好ましくないと思われる諸内容につき制限を加えるという手法を採用することとなりました。

 というより、MLM は米国においては市民権を得つつある商法として成長を遂げつつあり、各州により個別的に制限される向きはあるものの、「消費者の利便の増進や流通の近代化等に寄与する面もあり、これらの販売方法の健全な発展を促進させる必要性もある」との認識から、規制を加えるのが精一杯という状況を背景にしていた訳です。

 ネズミ講は「無限連鎖講」、マルチ商法は「連鎖販売取引」となりました。 「連鎖販売取引」とは、物品の販売、あっせんや役務の提供を行う事業で、特定利益が得られることを目的に、商品の購入などの特定負担をさせる行為を指します。商品や役務を介することがネズミ講との基本的な違いと成ります。この「連鎖販売取引」は、不実告知、事実布告値、威迫困惑などの禁止行為をしないこと、概要書面、契約書面を交付するこ と、20日間のクーリング.オフ期間を設けるなどの規定を守った上で、行うことが認 められており、まったく合法的な行為です。

 以下、こうした潮流につき分析してみたいと思います。

○潮流@=「非良心詐欺型マルチ商法」について
 この時期はMLMの有効性を問う試行錯誤の段階であり、1960年代に入るや、MLM方式の有効性が注目され始めたという事情を背景として、雨後の竹の子のように次々と全米に誕生して参りました。その一つが「非良心詐欺型マルチ商法」です。この潮流はネズミ講型のMLMの系譜を引いており、単純に一攫千金で儲ける為にMLM方式を採用していた形跡が認められます。

 代表的企業としてホリディ.マジック社(1964年、カリフォルニア州サン.ラファエル)等がこれに該当し、この頃設立されています。ちなみに同社は、1970年代に入るとFTC(連邦取引委員会)から告発、追求されるようになり、FTCは遂に1973年に至ってホリディ商法を「非良心的で詐欺的」と判断し、デイストリビューターと呼ばれた販売員全員に出資金を全額変換するよう命じることになりました。この頃各州の裁判所でも、ホリディ社を相手取ったデイストリビューターによる集団訴訟も相次いで起こり、条例でホリディ商法そのものを禁止する州が続出しました。

 なお、こうして本国から締め出されることになった同社が最後の新天地として乗り込んできたのが日本であり、かくして日本のMLMは、不幸な生い立ちを持つことになりました。 

○潮流A=「高価格型マルチ商法」 について
 第三期のMLMにおける一つの潮流として、「高価格型マルチ商法」を認めることが出来ます。この商法も又高マージン型MLMの典型的現れであり、リピート流通を生み出さない一過性取引を前提にしている点で今日的レベルのMLMとはベクトルが反対の方向へ向かっていたことになります。この商法は「ハイリスク.ハイリターン」の精神の元に会員獲得を目指すことになりましたが、最終的に限りなくネズミ講に近くなり、その因習的呪縛に囚われていたせいかいずれ組織の破綻が免れない人狩りを特徴とする商法に帰着しました。1950年代に入って一般家庭向けの家財道具を「MLM」方式で販売する会社が現われましたが、この流れに該当し、投入された商品は不当な程に高額なものでした。

 この商法の問題点は、同一ないし類似商品を他の流通経路で取得した場合の方がはるかに廉価に取得出来るというマージンの不当性に難点がありました。つまり、マネーゲームをする為に高マージンを無理矢理発生させているという手法が取り入れられており、 結局はこうした手法そのものが原因で講組織の発展を阻害することとなりました。その多くは不要不急型の商品であり、リピート率の極端に悪い耐久消費財であったり、単なる流行品でしかなかったり、宣伝文句ほどではない粗悪品であったりというケースが目につきました。

 この動きのMLMを「不要不急的耐久性高額値型マルチ商法」と見なせます。問題は、この商法の段階にあっても、経営者ないし主導的会員の発想はネズミ講に近く、マネーゲーム志向という因習的呪縛に囚われており、為に最初に立ち現われたマルチ商法は、商品に不当な値をつけ、商品の卸値と定価の間の差額利得を原資と してマネーゲーム代金を生み出そうとしていることに特徴がありました。

 こうした第三期のMLMにおける高価格化マルチ商法で取り扱われる商品には、@.不要不急の、A.耐久性、B.高額化差額利得不当性商品という特徴が見られます。とはいえ、商品自体には欠陥がなく、市場価値のある有効性商品が登場しており、その流通販売形態においても法的諸問題を一応クリヤーしている ことは、MLMの史的変遷における意義のある大きな質的変化とみなすことが出来 ます。

 但し、「高価格型マルチ商法」 固有の新たな問題として、次のような限界を露呈していま した。「不要不急的耐久性高額値型商品群マルチ商法」の問題点は、その名の通り商品購入の不要不急性と耐久性と差額利得の不当性に難点があり、つまり言い替えれば、生活密着関連性がなく、リピート(再購入)の低さと同一ないし類似商品を他の流通経路で取得した場合の方がはるかに廉価に取得出来るという欠陥を内蔵させており、マネーゲームをする為に高額な差額利得を無理矢理発生させているという手法そのものの内在的原因により、講組織の発展を阻害することとなりました。こうしたシステムを支える精神として「ハイリスク.ハイリターン」が鼓吹されましたが、こうした精神を基調とせざるを得ないこと自体が講組織の発展を阻害する原因にもなっていたと思われます。

 「不要不急的耐久性高額値型商品群マルチ商法」における講組織内の親子関係は、ネズミ講段階での「殿様と家来の関係」ほどの上意下達式命令調子ではないにせよ、「鵜飼いの鵜匠と鵜」の様な関係が相応しく、それに例えることが出来ます。その意味するところは、講組織内部に自主性と自己規律が生まれていない相互関係にあるということです。為にビジネスとしては成立するものの、まともであるかどうかは判然とせず会員獲得も又人狩りの要素を強めています。会員相互の関係は依然として「我さえ良ければ」式の品性を強めており、商取引上悪徳の競争原理に支えられることになります。

○潮流B=「アイデア商品型マルチ商法」について
 「高価格型マルチ商法」が先行する一方で、市場競争の起こりにくい画期的アイデア商品を取り扱うことで高差額を期待するMLMが起こりました。これを「アイデア商品型マルチ商法」ということが出来ます。様々な商品の投入とシステムの構築により試行錯誤していくことになりますが、この系譜上のMLM の中から成功事例が生まれることとなり、第四期MLMを造り出すこととなります。

 この流れを具体的に見て参りますと、アメリカでは、早くも1934年にカリフォルニアビタミンという会社がニュートリライトというビタミン剤を取り扱うMLMの原型とも云える商法で登場していました。1950年代に本格的に誕生し始め、キッチン用品を主流にして広がったタッパーウェアとかシャクリー社(1956年)、アムウェイ社(1959年)が設立されたのもこの頃のことになります。

【「この時期のマルチ商法の歴史」】

 こうした商法は1950年頃よりアメリカで登場し始めたことでも判るように、比較的歴史が浅く、商法自体が未確立のまま多数の企業で採用され、歴史の試練にさらされていくことになりました。こうして、 いわば失敗事例とでも云える数多くのマルチ商法カンパニーが浮沈を繰り返すこと となり、試行錯誤しながら、その間日陰もの扱いを受けながらの商法として息づいて参りましたが、今日の段階における「ネットワーク.マーケティング」の先駆けとして重要な役割を果たした点で注目されます。

 以上、第三期MLMを見て参りましたが、今日的レベルのMLMから見れば、 MLMの玉石混交時代であったと考えることが出来ます。つまり、違法性の強いMLM企業、合法的ではあるが違法性に転落し易いMLM企業、合法的なMLM企業等様々なMLM企業が排出したということでもあります。MLMの史的展開から見れば、世間の評価とは別に各種の法律に照らしてみても諸問題をクリヤーしているMLM企業も又この頃に出現したことに大きな進展が見られます。この点も又明確に識別しておく必要があるように思われます。いろんな商品の投入が考案されましたが、口コミネットワーク.マーケティングで流通させるという手法を確立したことに意義が認められます。


【「マルチ商法の今後の展望」】


【第4期MLM=成長期マルチ商法「低マージン化マルチ商法」 】 (WAVE−1.ウエイブ1)
【「WAVE−1」マルチ商法のMLMにおける位置】
 こうして、MLMは「訪問販売等に関する法律」の規制を受けることになりましたが、こうなると、MLMの内在的発展のベクトルは、こうした法的規制の網の目をすれすれのところでクリヤーする方向へ発展して行くことになります。取り締まる側からはまことに厄介であり、いたちごっこの様相を帯びいつのまにか世間より「悪徳(質)商法」と言い表されることになりました。第三期から第四期のMLMに発生した事象であり、MLMの史的発展という観点からはMLMとしての改良期であり、法的合法化の枠内外でMLMの更なる発展の道筋が手探りされていたことになります。

 第四期のMLMは、第三期のMLMが総じて高マージン型であったのに対して、逆に低マージン化していくことに特徴が見られます。玉石混交型の第三期のMLMから見えてきた成功事例の方向とは、一つは品質価格両面から市場競争力の高い商品の開発へと向かうベクトルであり、商品流通のリピート化を促すことにより“リピートマージンの蓄積化”を生み出そうとするベクトルでした。このようなベクトルを強く持った会社のみが第三期のMLMを通じて急成長しているという事実から、この発展方向に合わせたMLM企業が続々と参入して来ることとなりました。この点が第三期のMLMとの際だった歴史的違いであり、この時点におけるMLMを「低マージン化マルチ商法」と言うことが出来ます。以降MLMは、成功事例の流れに乗った企業の例を学びながら改良を繰り返していくこととなります。

 MLMの歴史から云えば、第四期のMLMにおいてマルチ商法のレベルが質的に発展して行き「向自化」が進んだものとみなすことが出来ます。商品のリピート流通型のMLMの登場であり、この流れがMLMの大きな史的発展となりました。善意に解釈すれば、『乗数の法則』に基づく人脈活用講組織法そのものの有効性を信じる一群の人たちが存在し続け、そういう人たちの手により、偽装ネズミ講の改良版として「高マージン型マルチ商法」が生み出されたと同様に、「高マージン型マルチ商法」の改良版として「低マージン化マルチ商法」が生み出されたものとみなすことができます。

 第四期MLMは、第三期マルチ商法に残存していた違法性部分を改良し、法的諸問題を規制スレスレのところでクリヤーし事業展開 していくことになりました、この段階になります とネズミ講色は薄れ、マルチ商法そのものの信頼性、信奉性を増しましたが、新たにマルチ商法固有の諸問題を発生させることにもなりました。いずれも、MLMの史的変遷という角度から重要な意味を担っております。この段階のMLMを、第四期MLM「WAVE−1」と看做すことが出来ます。

 こうしてマルチ商法は紆余曲折することとなりましたが、このことを善意に解釈すれば、MLM商法そのものの有効性を信じる一群の人たちが存在し続け、そういう人たちの手により、違法性ゆえに咎められるマルチ商法の一つづつの違法性の原因を突き止め、合法性の枠内に治めようと転換させるべく試行錯誤の連続の中で息づかせた商法と捉えることも出来ます。

【「WAVE−1」マルチ商法の特徴】
 第四期のMLMは、第三期の「高マージン型」による高価格商品型を改め、市場値商品型に転換する形で参入してくることで始まりました。既に商品の有効性は、第三期のMLMにおいて達成されていましたが、この段階のMLMにより、商品の価格においても合理性と市場性を目指すこととなったことに大きな意義が認められます。つまり、第三期のMLMにおける商品価格の不当性をクリヤーすることに成功した、適正価格による商品の販売を目的としたMLMが登場してきたということになります。

 この段階でのMLMも又試行錯誤の過程そのものであり、取り扱い商品は不要不急性のものから生活必需品のものまで多岐な分野にわたっています。只そうした商品に共通することは、商品の有効性、市場性、価格の合理性が認められことであり、とはいっても、従来のMLMにおいて取り扱われる商品と比較してみた場合の特徴であり同一ないし類似商品を他の流通経路で取得した場合と比較してみて、どれだけ魅力的又はインパクトが強い商品であるかについては未だ不十分な段階でした。

 問題は、市場性のある商品を市場値で売るだけでは、講組織販売の魅力を引き出すことは出来ません。そこで、一定の商品群をセット販売することにより「高マージン」を達成する仕組みとなりました。この時点におけるMLMを、「市場値型商品群セット販売型マルチ商法」と看做すことが出来ます。この段階におけるMLMカンパニーは今日でも数多く存在しており、既に第四期のMLM以来各種の法律に照らしてみても諸問題をクリヤーしていることは同様です。

「悪徳又は悪質マルチ商法」の発生と運営要領について
 「低マージン型マルチ商法」は、一方で新たな社会問題を生み出すことになりました。この段階でのMLMが低マージンに立脚して商品流通のリピート化を促すことにより“リピートマージンの蓄積化”により利益を生み出そうとするものの、今日的レベルから見れば依然として未熟な段階でのMLMであり、二律背反のジレンマに追い込まれることとなりました。これが、「初期段階低マージン型マルチ商法」の弊害と申せます。

 つまり、高マージン化すればリピートがなくなり、市場値化すれば低マージンになるという欠陥を内蔵することになった訳です。こうした段階のつまり商品に市場性があるとはいえ、市場競合に打ち勝つほどの魅力のない段階の商品をセット販売する方法として、マーケティングにおける洗脳商法、催眠商法、ハイリスクハイリターン的精神主義を一層強めることになりました。

 又 高マージンを低マージン化させた穴埋めとして替わりに入会金(登録料、加盟料)、権利金(出資金)、昇格金等々様々な名目で別立ての資金を出資させ、この資金が「ネズミ講」におけるマネーゲームに相当する意味合いで利用されていくというベクトルが生み出されることとなりました。更にマーケティング上のシステム的欠陥は、会員に対する過剰在庫、セット販売、その際のローン斡旋、返品ないし解約の規制等々を生み出し、こうしたことからする被害を会員に続出させ、マルチ商法特有とも言える社会的諸問題と悪影響をもたらすことになりました。

 こうして法的にはクリヤーしているが新たにMLM特有の問題を発生したことから、この時期のMLMが「悪徳マルチ商法」と呼ばれることになりました。こうしたことが起こった背景として考えられることは、この時代はMLM手法の有効性を問う試行錯誤の段階であり、失敗事例型MLMの時代であり、成功事例型に向けて次から次へと生まれては沈む手さぐりの発達段階であったことに原因があると思われます。この段階のMLMは今日でも数多く残存しています。


 「悪徳マルチ商法」の悪徳性は次のような商法を生み出すこととなりました。実際には「悪徳マルチ商法(以下、悪徳商法と記します)」、「マルチまがい商法」として立ち現れることになった。 

@、洗脳商法、催眠商法を煽りながら強引に会員獲得を目指す。
A、詐欺的手法による商品の押しつけ。
B、高価格が故のローン斡旋、返品ないし解約の規制
C、継続購入性のない高額商品の販売による講組織の行き詰まり
D、加盟料、登録料、権利金等様々な名目での高額出資金の徴収 、
E、販売元会社の見切り撤退、黒字倒産

 等々を生み出し、こうしたことからする被害を会員に続出させ、マルチ商法特有とも言える社会的諸問題と悪影響をもたらすことになりました。結局のところ、限りなくネズミ講に近くなり、いずれ組織の破綻が免れない人狩りを特徴とする商法に帰着しました。こうしたトラブルも社会的問題にまで発展した結果、マルチ商法の品位をおとしめ、ネズミ講まがいに受けとめられる要因になりました。今日では種々の法的規制が設けられており、悪質な商法は影を潜めておりますが、法の網をくぐり抜ける「マルチまがい商法」はあとを絶ちません。「悪徳マルチ商法」

この時期のマルチ商法取り締まりの関連法律

 


※「失敗事例型MLM」について
 この段階までのMLMを、MLMとしては試行錯誤のテスト段階であり、「失敗事例型MLM」と看做すことができます。この段階迄のMLMには、いわゆる一攫千金型の悪徳業者もたくさん生まれ、「すぐに儲かる」式の勧誘方法で会員を獲得し、それによって数多くの人々が多大な被害を被り、それは現在でも一部続いている傾向でもあります。こうした商法が社会的諸問題をながらく引き起こしたことにより、MLMの手法そのものが今日でも世間の誤解を生んでおります。MLM=「(俗称)マルチ商法」=違法又は即「悪徳商法」とみなされる所以です。

 その代表的例として化粧品販売のホリディ.マジック社があります。同社は、1970年代に入ると、連邦取引委員会(略称FTC.Federal Trade Commission)から告発、追及されるようになり、1973年(昭和48年)にホリディ商法が「非良心的で詐欺的」 と判断されるに至りました。こうして、1960年代末から70年代にかけて、「MLM」企業の誕生スピードは、急速に沈静化しましたが、いずれも失敗事例型のMLM とみなすことが出来ます。

 歴史的に見て、第三期の高額値型マルチ、第四期の市場値化マルチは、いずれも「失敗事例型MLM」と看做すことができます。善意に解釈した場合いずれもMLMの試行錯誤の段階のマルチ商法であり、MLM商法そのものの有効性を信じる一群の人たちが存在 し続け、そういう人たちの手により、悪戦苦闘しながら試みられたた商法と捉えること も出来ます。

 この段階迄のMLMには、いわゆる一攫千金型の悪徳業者もたくさん生まれ、「すぐに儲かる」式の勧誘方法で会員を獲得し、それによって数多くの人々が多大な被 害を被り、それは現在でも一部続いている傾向でもあります。こうした商法が社会的諸 問題をながらく引き起こしたことにより、MLMの手法そのものが今日でも世間の 誤解を生んでおります。マルチ商法は現在でも発展段階であり、その失敗事例と成 功事例の経験を豊富にさせながら次第に商法としての輪郭を明確にしつつあります。

 失敗事例の事由の一つとして、それらのどの段階の商法にあっても、販売流通量の増大に結びつかず、なお且つ反復購入性(リピ−ト)が伴わなかったことが挙げられます。 この致命的欠陥が、初回購入時点での多額のリベートを発生させる商法を必然化させま した。そして、この多額のリベート発生が謝幸心をあおることになり、この謝幸心をめ ぐって様々なトラブルを引き起こすことになったという経過があります。失敗事例の事 由のその二として、商品そのものに市場性があっても単品流通では講組織が生かされずある群としての商品のラインアップが必要であることが明らかにされてきたことが挙げられます。

 失敗事例型のマルチ商法を継続している事業主体はこんにちでも多く、「正当マルチ商法」の発展の阻害要因を為していますが、歴史的発生経過からすれば、マルチ商法の主流を形成してきたということも事実であり、この商法を善意に解釈した場合にはマルチ商法の歴史の試練の段階に表れた様々な試行錯誤であり、やがて次の時代のマルチ商法を用意させる役割を担ったことに意義が認められるかと思われます。

 今日の時点から云えることは、
@、マルチ商法には相応しい商品と不適な商品が有るということ。 生活必需品且つ消耗品であることが相応しく、不要不急品は向かないということ。
A、或る一定の群で商品の構成が必要であるということ。
B、少なくとも会員間に購入リピ−トが高い商品が適しているという こと。
C、会社側と会員側との利益の配分に適正が要求されているというこ と。
D、企業戦略としての長期的視野と安定性が望ましいということ等々
E、講組織をまとめる共通の理念が必要であるということ。
の条件をクリヤ−した会社が生き延びており、むしろ「マルチ商法」の成功事例として 雄々しい発展を遂げつつあることが実証されています。


【第5期MLM=隆盛期マルチ商法「リピート型マルチ商法」】(WAVE−2.ウエイブU)
「WAVE−2」マルチ商法のMLMにおける位置
 第五期のMLMは、第四期迄のMLMの成果を受けて、この玉石混交の中から生み出されつつあった一握りの成功事例型のMLMを継承発展させていくところから始まります。第五期のMLMの段階からMLMは「成功事例型マルチ商法」へと発展を遂げたことになります。これまで見てきた数多くの失敗事例型の「マルチ商法」の経験を踏み台にして漸く確立されてきた商法と云えます。

 第五期のMLMにおいては、取り扱われる商品の有効性、市場価格性等が既に充分に市場競争に打ち勝つだけの魅力的なものになっており、商品自体には有効性からも価格の上からも何らの欠点がなくなった水準に達していることに特徴があります。この段階のMLMを、「リピート型マルチ商法」とみなすことが出来ます。既に市場性のある商品を取り扱い、その販売量の増大を期待するシステムをつくりあげていたことを見て参りましたが、「失敗事例型マルチ商法」の共通の欠陥は、一つに単に商品に市場性があるというだけで、商品そのものが魅力的な迄の市場性を獲得しておらず、為に商品流通量の伸び悩み、あるいは講組織内リピートの低さ等商品面での訴求力 の弱さ、二つ目にネズミ講以来のMLMに共通する因襲的なマネーゲーム志向にありました。これらの難点を克服する形で「成功事例型マルチ商法」が参入してくることとなった訳であり、画期的なMLMの質的発展ということになります。この段階においてMLMは大きく飛翔し、因襲的マネーゲーム志向からの脱皮に成功することとなりました。

 第五期のMLM最有力な企業としてアムウェイ社が注目され、同社の ネットワーク.マーケティングシステムが標準となりだした時点より第五期MLMの段階に入ったものとみなすことができます。アムウェイ社は、1975年にアメリカ 政府の連邦取引委員会(略称FTC.Federal Trade Commission)に訴えられ、徹底的な調査を受け裁判を争うこととなりましたが、4年間 の歳月と400万ドルの費用をかけて争った結果、1979年同社は勝訴することになりました。裁判での審決の結びは、「不正なピラミッド商法の本質的な特徴は、参加すれば商品を販売する権利と共に、別の参加者をリクルートするだけで消費者への製品の販売とは無関係に報酬を受ける権利が得られるとして、会社に金銭を支払わせることである。この販売と無関係な報酬を得るというリクルート条項は、まさに無限連鎖講的しかけ(ネズミ講)で、リクルートによってある程度それを埋め合わせることを期待して多額の対価を支払った人は 裏切られる」、「アムウェイのセールス.マーケティング.システ ムは、ピラミッド商法の持つ本質的な特徴を含んでおらず、従ってそれは本質的に偽り で人を欺すようなものではない」との勝訴判決を得ることにより実証されました。この審決によって、「MLM」方式 は、初めて「MLM」がピラミッドその他の非合法商法とは異なり、逆に正当な販売システムであることが認知されることとなりました。

 アムウェイの勝訴以来MLMは日陰から日の当たる表舞台へと躍り出てくることとなり、この判決以降マルチ商法は商法的正当性を獲得し、大きな社会的関心を引起こし、著名なビジネス情報誌にも紹介されるようになりました。この頃有名な経済雑誌「フォーチュン」に「MLM」方式が特集で取り上げられる等、「MLM」商法に対する企業の目を変えることに成功することになりました。

 「MLM」はこうした追い風を受け、状況は一変し、合法的なビジネスとして衆知されることにもなり、1979年には約200社であった「MLM」カンパニーが、19 83年には約2000社に急増したと報告されており、そのディストリビュ−タ−総数 は370万とも450万とも推計されています。この頃の主な「MLM」企業として、先のアムウェイ社の他にテキサスインスルメント、コダック、コモドールコンピュータ ー、ビートライスフード、メアリーケイ等が挙げられます。こうして、1980年代に は「MLM」企業が急速に排出してくることになり、現在約3500社以上と推定されています。企業にとっては、無駄な資金を必要とせず、デイストリビューターにとっては、一攫千金の夢が叶えられる。多くのアナリストによって分析されているように、「MLM」は、今後ますます注目されるパワフルな流通システムとなるものと思われます。こうして、数多くの失敗事例の経験にも関わらず、MLMの有効性を確信し続ける一群の人たちが存在し続け、彼らの試行錯誤の経験の中から続々と成功事例型MLM企業が輩出してくることになりました。以降現在に至るまで雨後の竹の子のようにマルチ商法を採用する会社が設立されています。

 MLMの歴史は、商品が良ければそれだけで成功する程単純なものではないことを教えています。MLMの発展方向は、高マージンから低マージンの流れに有ります。ところで、低マージンを常態化させるとその分商品の販売流通量の増大に結びつけていく必要が生じ、そこで如何にして商品の流通量の増大に成功するかというのが第四期MLMの課題となりました。この課題をクリヤーすることに成功したMLMのみが「成功事例型マルチ商法」として生き残り、第五期のMLMへと発展していくということになりました。この第五期MLMの段階にいたって、いよいよMLMならではの『乗数の法則』に基づく人脈活用講組織商法の威力が本格的に発揮される局面を迎えることになりました。

 こうしたアムウェイ社のマーケティングは、日本においても正当性が認められること となりました。同社は、これまで雑誌編集社「実業界」との間で、同社のマーケティン グ手法をめぐって通称「マルチ商法」と呼ばれるものであるかどうかを争って参りまし たが、1997年2月28日東京地裁により画期的判決が為されました。判決の要旨は 「マルチ商法」及び「マルチまがい商法」という呼び名が一般的に悪徳商法の意味で用いられているとした上で、日本アムウェイの商法を「マルチ商法とは認めない」という ものでした。この判決は過去30年間の「MLM」の業界史の中で画期的であり、大きな意味を持ちます。紹介販売は日本上陸以来、そのシステムも含めて大きな変貌と成長 を遂げて参りました。しかし残念なことに、一般マスコミを初め一部業界紙などは企業の変化、販売員の姿勢の変化に関わらず「マルチ商法」の用語の使い方を変えず、依然として紹介販売企業は内容に限らず「悪徳商法」と断定して参りました。

 今回の判決は「マルチ商法」が「悪徳商法」の意味を持つと判断した上で、日本アムウェイのビジネス自体がまったく「マルチ商法」に当らないとした事により、これまでマスコミ全体の 風潮として悪徳商法の代名詞として「マルチ商法」という表現を使用してきたものの、 紹介販売の代表挌とも云える日本アムウェイ社の商法を「マルチ商法」とする事は同社 の名誉棄損に当ると判断されたことになります。これは単に日本アムウェイが、月刊誌 実業界に勝訴したという一般的な意味合いにとどまらず、今後、同様の販売形態を取る 企業が「マルチ商法」と表現された時に、これまで報道されるまま泣寝入りするしかな かった紹介販売業者が、異論を唱える裏付けができたといえます。そうした意味で、今 回の東京地裁の判断は画期的な意味を持ち、今後の業界の発展に大きな意味を持つこと になります。


「WAVE−2」時期のマルチ商法の特徴」】
 第五期のMLMにおいては既に次のようなレベルが構築されていることに特徴が認められます。失敗事例型マルチ商法の試行錯誤の経過を通じて、次第に「成功事例型マルチ商法」への道筋が見えて参りました。つまり、MLMに相応しい商品、会社、報酬システムに関するノウハウが次第次第に蓄積されてきたと云えます。この要件を列挙致します。アムウェイ社を基準としますが、その功績はMLMを成功さす為の要件を次のように明確にさせたことにありました。
@、取扱製品を試行錯誤の結果、生活必需品の消耗品に設定したこと。
A、商品自体が魅力的な迄に市場性に富む高品質であること。
B、商品の価格が市場競争に勝ち抜ける値打ち品低価格であること。
C、製品の良質化による実演型プレゼンテーションが可能となり、導入されたこと。
D、商品の講組織内リピ−ト購入性が高いこと。
E、商品が群として構成ラインアップされており、単品販売のみならず、マス売上げが期待出来ること。
F、取り扱い製品の通販システム化。
G、商品のポイント制度導入によるPSV.GSV方式が採用されたこと。
H、会員の登録料からはコミッションは一切生じさせないシステムの構築。
I、代理店制度による段階的マージン率のアップ。
J、従来の二から三ないし四段階式報酬システムから五段階迄の拡充による魅力的な報酬システムの構築の成功。
12、会員教育システムの充実によるリクルート力、サポート力の養成。
13、在宅ビジネスとしての可能性の顕在化。
等今日のMLM的手法が一斉に花開くことになりました。

 この段階に至って、愈々「MLM」の真価が発揮されていくこととなりました。 この段階の「MLM」より、「ネッワーク型マルチ商法」と云う ことが出来ます。なお、こうした「MLM」の発展には、時期を同じくして登場したコ ンピュ−タ−が陰に陽に手助けしており、一種コンピュ−タ−.ビジネスの観さえ呈しております。こうした時流にうまくフィットさせたのが、この時期の「MLM」であり 「成功事例A型マルチ商法」として更なる発展が約束されるということになりました。「MLM」の歴史において、この段階の「MLM」迄を「第二の波」(ウエイブU)ということが出来ます。

 会社の経営姿勢も次のような要件を満たすようになりました。
@、経営者の経営姿勢が望ましく、
A、会社の経営が長期的展望と視野を持っており、
B、会社自体の信用力が増していくこと。
C、会社の経営理念が素晴らしいものであること・
D、報酬制度が会員のやる気を促すシステムで構築されていること及び実績報酬主義の徹底による労働価値観の鼓舞。
E、組織統合型企業理念の確立。
F、21世紀型企業の理想像の模索。
G、企業活動を通じた地球環境の保全。
 等々ということになります。こうした条件がクリヤーされることにより「MLMの新たな地平が生み出されることになりました。MLM は、「成功事例型マルチ商法」の段階においてはじめて豊かな大地に根 づくことが出来たと云えます。いよいよ商品の流通がマスとして促進され、企業側には販売経費の削減メリットが、会員側には商品流通量の増 加による組織収入が確保されるという、MLMの威力を本格的に発揮させることになりました。

 但し、このような成果をもたらしつつも、この時期のMLMを今日レベルから見れば次のような面で未熟さが見られます。
@、取扱製品が生活必買品の域まで到達していない。
A、取扱製品のラインアップが不十分。
B、代理店方式の採用により会員間の不公平な報酬システムが温存されている。
C、小売りが重視されており、会員の手間暇の増大を招いている、特に製品の買取りや配達から、経理、簿記、支払いなど一切を会員自身がやらねばならない。
D、会員の資格維持要件のハードルが高く、必然的に在庫がかさむ。
E、三ないし四段階から五段階式報酬システムに至る余地がある。
F、コンピューターの活用が不十分。

 この段階のMLMを、後の展開から見て「第二の波」(WAVE−2.ウエイブU)とみなすことが出来ます。コンピュ−タ−の一早い導入に特徴が認められますが、当時のコンピュ−タ−はまだ不器用でふくれ上がるディストリビューターの系列図とか報酬計算が間にあわず、地区ごとに仕切る統括者(マネージャー)制が必要であった段階です。口コミネットワーク.マーケティング+コンピュ−タ−で流通させるという手法を確立したことに意義が認められます。

「WAVE−2」時期のマルチ商法の明暗
 但し、マルチ商法を採用すれば儲かるという生易しいものではなく、わずか五年の期間さえ生き延びることが難しい厳しいビジネスとも 云われています。にも関わらずマルチ商法が隆盛を見せる背景にはマルチ商法が時流に向いていることにあるます。マルチ商法に従えば、会員は消費者であると同時にセールスマンの地位を獲得してお り、そのセールス報酬は自己の直接販売のみならず、勧誘した会員の消費系列に対して連鎖式に及ぶことになっていますが、こうした一人二役 をこなす会員組織による商品販売は、従来の流通経費を大幅に削減することに成功しており、理論上、この流通経費の大幅削減の魅力が、資金力はなくても大企業に互すマーケットを構築することを可能にさせています。

 一方、省略した流通経費の相応分を講組織内に利益還元させる報酬システムは、グループとして高い販売高を示した会員に思いもかけぬ高配当の報酬が与えられることになり、こうして企業にも会員にも通常商法以上の高額の利益の発生を予想させることとなりました。他方で、従来式の小売商法が増加の一途を辿る販売経費増にあって苦吟しており 「暗黒の流通トンネル」と言われる流通経路を抱えたままいわばシステ ム疲労の状態に陥っております。こうした時流としての背景が、「マル チ商法」を支える根拠となり、むしろ「MLM」の省資金、高報酬の魅 力が一攫千金型のビジネス.チャンスと結びつくことにより、アメリカ における旺盛な起業家精神とマッチすることになったのもいわば歴史的 必然であったとも申せます。

 既に多数の企業がこの段階を達成していますが、組織的に見た場合取 引高に応じての代理店制度を特徴としており、この代理店制度は上級に なることにより仕入率が下がるのが普通であり、こうして更に組織収入 がアップするという循環をつくりだすことに成功しています。こうした 「成功事例型マルチ商法」の経験は、やがて次の時代の「ネットワーク マーケティング.システム」に生かされていくことになります。

「WAVE−2」時期のマルチ商法取り締まりの関連法律」】
 

「WAVE−2」時期のマルチ商法の歴史」】

 他方で、第四期MLMより「成功事例型MLM」も生まれることに成りました。歴史的には、1960年代末から70年代にかけて、MLM企業は先の失敗事例型企業と成功事例型企業との玉石混交がなされていたことになります。


※マルチジャンキーについて
 ここまでの「MLM」の発達段階において、各種のMLM企業に首を突込みまたは渡り歩くマルチジャンキーと云われるMLMのプロが出現しています。ジャンキーとは中毒という意味であり、彼らは次から次へと誕生するMLMの動きに合わせて、儲かりそうな話しに飛びつくという癖を持つ。いずれも勝負の早さを狙いとする。商品の愛用者を地道に増やそうという感覚は弱く、会員に過重なノルマを課して高額商品またはセット販売により差額利益を取ろうとします。


【第6期のMLM=最新期マルチ商法「ネットワーク.M商法】(WAVE−3.ウエイブV)

【「WAVE−3」マルチ商法のMLMにおける位置
 第六期のMLMの段階が、マルチ商法の最新の今日的到達段階といえます。第六期MLMは、第五期MLMが「リピート型マルチ商法」として成功を納めた成果を引継ぎ、更に各種のシステム的改良を推し進めることによりもたらされました。第六期MLMより、いよいよ最新の史的発展段階でのMLMとなります。この段階以降のMLMを「成功事例A型マルチ商法」 として以前のそれを「成功事例@型マルチ商法」として区別したいと思います。

 この代表的企業としてニュ−スキン社を挙げることが出来ます。とうとうここまで辿り着いたというMLMの現代的レベルとみなすことができます。この段階に至って、愈々MLMの真価が発揮されていくこととなりました この段階のMLMより、「最新ネッワーク商法」と云うことが出来ます。この段階のMLMより「第三の波」(ウエイブV)とい うことが出来ます。

 この段階においてマルチ商法は更に新たな経営手法を取り込むことに成功しています。その一つは、「ダイレクト.セリング」として登場しており、MLMの優れた特徴である商品の流通経路に対する究極の短縮を実現することとなりました。従来のMLMが、代理店制度により卸業的役割を担っていたのに対し、その役割さえ削減したものと云えます。

 こうしたダイレクト.セリングの手法は、コンピュ−タ−の諸能力とドッキングすることによって可能となりました。そういう意味ではこの段階のMLMを、「コンピュ−タ−.ビジネス」として捉えることが可能です。あるいは又マルチ商法的レベルを越えているとも思われることから、「ネットワーク.マーケティング.システム」とも云えます。

 どういう表現をするにせよ、MLMの史的発展の現段階局面の最高の成果であり、コンピュ−タ−の発達がもたらした果実であり、未来先取り型の商法となっています。してみれば、成功事例型マルチ商法とは、コンピューターの処理能力を結合させた最新の科学的革新的なマーケティング理論であり、そうである以上今後のビジネスの主流になる可能性さえ秘めていると云えます。まさに究極の省エネ型経営を作り上げることに成功しているとも云えます。

  ニュ−スキン社のネットワーク.マーケティングシステムの水準より、この段階に入ったものとみなすことができます。これからのMLMであり、ニュ−スキン社自体発展途上であり全貌は定かではありませんが、少なくともインターネットとの共存関係に位置付けられるだろうと思われます。ニュ−スキン社は、こうした時代にみなぎるMLMの気運をキャッチするかのごとくにして1984年に設立されましたが、販売手法としてMLM方式を採用し得たことは幸運なことでした。

 さらに幸運なことは、この当時既にアムウェイ社が成功事例型企業として先行していることにあったように思われます。ニュ−スキン社は、このアムウェイ社のMLMシステムを徹底的に研究し改良を加えることが出来た訳です。なお、ニュ−スキン社が起業した1984当時にはかなり高性能なコンピュ−タ−が生まれており、この高性能コンピュ−タ−とMLMシステムをダイナミックにドッキングさすことにより、完璧なダイレクトセリング方式を採用することが出来たことも幸運なことでした。こうして、ニュ−スキン社の販売システムは 「世界最高且つ究極のMLMシステム」を完成することに成功することとなりました。まさに現代販売科学の粋を結集させたものといえます。

 こうして優れた販売システムを構築することに成功したニュ−スキン社は予想通りの歩みを見せており、全米至上急成長率bPの地位に輝き、企業創立9年目にして企業評価ランキング「5A1」の地位の認定 を受けたのは周知の通りです。ニュ−スキン社の功績は、アムウェイ社を代表とする成功事例型MLMを徹底研究し、MLMを更に成功事例型に導く為の要件とMLMの持つ可能性を更に模索しつつあることにあると言えます。

 ニュースキンのMLMは、MLMの最高の発展段階として注目されています。同社のそれは、まさに歴史的経験と時流を的確にとらえたマーケティング論に基づく最新型の革新的経営理論である との評価が定まりつつあります。あらゆるネットワーク.ビジネスを研 究し尽くした粋が結実。実際の運用においては、各国ごとにより法的規制が異なる為国情に応じて若干の差異が認められますが、既に法的諸問題を完璧にクリヤ−しているだけではなく、企業活動の明日のビジョンを呈示しており、むしろ同社の経営システムこそが時代の要請であり、趨勢でもあるという傾向を示しつつあるとさえ云えます。この段階の「MLM」より、「インターネット.ネッワーク型マルチ商法」 と云うことが出来ます。

 今後は、報酬プランに見られる一握りの成功者と多数の非成功者の格差に対する見直しに向うように思われます。
 

「WAVE−3」時期のマルチ商法の特徴
 具体的事例として考えてみたいと思います。アムウェイの獲得したレベルを受け継ぎ、更にコンピュ−タ−と宅配便による技術革新を結合したところに特徴が見られます。ニュ−スキン社の功績は、MLMを成功さす為の要件を次のように明確にさせたことにありました。眼目は、組織内の高率リピートの達成が志向されています。

○製品の改革−商品力の強さ。 
@、取扱製品が、毎日使う生活必需品且つ消耗品であること。
A、顧客に性別年齢を問わぬユニセックス製品として提供しうるものであること。
B、主要製品は極力市場を狭めないものであり、人間の根源的な願望で ある若さや健康をテーマとすることで訴求力のある製品であること。
C、製造コンセプトの文明的批判に支えられた高いレベルでの自然派製品への回帰。 同時に最新科学の成果を取り いれた技術力とリンクしており、時代をリードするユニークな製品 であること。
D、商品自体が魅力的な迄に市場性に富む高品質であること。
E、安全.高品質.低価格を実現させた生活必需消耗品製品のラインアップの成功。
F、取扱製品は、顧客に対して製品の成分表を開示し得る誠実なものであり、その品質は専門家からの評価に堪えるものであること。同時に、価格が他の業者の製造能力をしては為しえないほど廉価であること。
G、商品の講組織内リピ−ト購入性(反復性)が高いこと。

○ビジネス及び報酬の改革
@、コンピューターの活用によるダイレクトセリング方式の採用徹底化、及びこの方式による中間マージンの究極削減。会員には、製品の配達、集金、帳簿づけといったわずらわしい義務がない、会員の手間迄含めた経費の徹底削減。
A、段階式報酬制度の六段階報酬システムの構築により、会員にやる気を促す魅力的なシステムで構築されていること
B、会員には、商品購入義務(ノルマ)はなく、製品の愛用者と して登録する者、ビジネスとして伝える者一切自由自立であること。
C、会員登録は、個人の場合夫婦登録を基本とし、家族愛を助長する観点から為されるものであること。法人登録可能。
D、会員の登録料からはコミッションは一切生じないシステムであり、 製品の流通高に応じたバックマージンシステムの構築。ビジネス派にも在庫を不要とするより低いGSV。
E、バックマージンは、ニュ−スキン社より毎月該当日に会員に対して直接振込みとする。該当日にその明細表を送付する。
F、ポイント制度による段階式報酬制度において六段階迄の拡充によりより一層魅力的な報酬システムの構築。その際の6段階迄のマージンは各段階均等5%の還元方式とする。マージン(ニュースキンで はボーナスと云われる)の種類、還元されるボーナスの収益率の高さ。
G、ノーテリトリー、ボーダレス.ビジネスとする。国際販売.スポン サー契約書を結ぶことにより国際的活動を可能とする。国外にもラ インが伸びていく国際性。

○会社及び理念の改革
@、経営者の経営姿勢が望ましく、
A、会社の経営が長期的展望と視野を持っており、
B、会社自体の信用力が増していくこと、安定継続性があること、
C、会社の経営理念、企業理念が素晴らしいものであること
D、販売実績報酬主義の徹底による労働価値観の鼓舞。
E、地球環境の保全への積極的コミット。
F、21世紀型企業の理想像の模索
G、教育システムの充実

 少なくとも以上の条件をクリヤーすることにより、「ネットワーク.マーケティング.システム」は市場のニーズに合わせた最も効率的な販売−促進商法となり、この商法は今日においても発達段階であり最新の商法に位置しつつ、今後の商法の主流にさえなる可能性が秘められていると 申せます。

「WAVE−3」時期のマルチ商法の運営要領」】

 WAVE−2までは一部の成功者とノルマに苦しむ大多数のディストリビュがいました。WAVE−3になって、社会的公正度が飛躍的にアップしました。とはいうものの実際にはそうもいかないケースが多発している。その理由としてニュースキンのMLMシステムにしてもまだまだ形成途上であるということと、参加してきたDの意識が過去のMLMのレベルにとらわれており、中にはネズミ講感覚で取り組むグループも発生しているという具合にはなはだ難しい。これについは別途考察の予定である。

(この時期のマルチ商法の歴史)
 以上見たとおり、アメリカではネットワークビジネスが大変盛んですが、とはいえ5年以上継続する会社は1000社に1社しかありません 逆に云えば5年以上存続すれば本物であると云えます。こういう状況に あってニュ−スキン社は1996年時点で創立13年目を迎えており、 怒涛の急成長及び青天井の売上増を記録し続けていますが、まさにニュ−スキン.ビジネスはアメリカンドリームそのものと云えます。こうした「成功事例型マルチ商法」の中にあって、ニュースキン社のネットワークシステム.マーケティングは今日のマルチ商法の最高の発展段階として注目されています。

 同社のそれは、まさに歴史的経験と時流を的確にとらえたマーケティング論に基づく最新型の革新的経営理論であるとの評価が定まりつつあります。実際の運用においては、各国ごとにより法的規制が異なる為国情に応じて若干の差異が認められますが、既に法的諸問題を完璧にクリヤ−しているだけではなく、企業活動の明日のビジョンを呈示しており、むしろ同社の経営システムこそが時代の要請であり、趨勢でもあるという傾向を示しつつあるとさえ云え ます。

 ニュースキンの上陸以降、日本企業の中にも、このビジネス形態を導入、実践しようとする動きが出始めており、既にプロジェクトチームを発足させているところもあると動向が伝えられている。



【第7期MLM=近未来期マルチ商法「インターネット型マルチ商法」】(WAVE−4.ウエイブW)

「WAVE−4」時期のマルチ商法の展望」】

 第7期「MLM」とは、これからのMLMであり、21世紀におけるMLMを俯観するということになります。アムウェイーニュースキンの流れに呼応して新たなMLM企業が誕生しては消え又新たに登場しつつあります。この流れは今後どこへ辿り着くのか大いに注目されております。

 ディストリビューターから見て、問題は、MLMは資本主義市場の中で夢と希望の無い者達にそれらを回春させるビジネスとして支持されて参りましたが、果たしてその期待にどこまで応えているのか、今後応えることが出来るのか、単に実力主義の弱者切捨ての非共生的な、あくまでマイナーな裏ビジネス界でのサクセススーリーでしかないのではないのか、その辺りが注視されているように思います。


【マルチ.レベル.マーケティング」(MLM) の歴史】

「MLM」の史的発展要約(「MLM」の発展史)
 ここで「MLM」が生み出されてきた歴史的背景について概観して見たいと思います。 小売り流通業の歴史は、全てアメリカ.オリジナルの歴史であると云われています。デパート、スーパーマーケット、フランチャイズ、ディスカウント、コンビニエンスストアに至るまで発祥の起源と隆盛を全てアメリカに見ることが出来ます。「MLM」も又アメリカン「M」が生み出した最新のビジネスとして理解される必要が有ります。

 以下、その変遷の歴史を辿ってみることに致しますが、「MLM」カンパニーの実際の現象的現われは、多種多様で、必ずしもここで整理した通りではありません。本稿は、 浮沈著しい変遷を見せる「MLM」カンパニーの歴史的経過を、可能な限り単純化して、弁証法的観点に従うヘーゲル的論理学風に、「MLM」の歴史を貫く必然的ともいえる発展方向としてあえて純化させてみました。なお、各社のマーケティングシステムには用語上のバラツキがある為、ここではニュースキン社の用語を基本として解説致します。 以下、試案と致します。

【発祥期】
 「MLM」の今日的経営手法は、一朝一夕に誕生した訳ではありません。「MLM」の発祥の歴史は、1934年にカリフォルニアビタミンという会社が採用 した販売手法に遡ると言われておりますが、明確に「MLM」と云えるものが現われたのは、第二次世界大戦後の1945年頃、ニュートリライトというビタミン剤の会社の登場によってです。(カリフォルニアビタミ ン社が販売していたのがニュートリライトというビタミン剤であるという説もあり詳細 不明)

 同社の商法を「MLM」として認識するには早々のきらいがありますが、当社の マーケティングは少なくとも「MLM」の先行する原形的な商法としての要件を備えて いました。この時の会員ディストリビュ−タ−であったヴァンデルとデボォスの二人の 盟友が、1959年にアムウェイ社をミシガン州に創立することとなり、同社は今日世 界一のMLM企業に迄成長しているという系譜を考えるときニュートリライト社の存在を軽視することは出来ません。ちなみに、アムウェイ社は後にニュートリライトをも買収しています。
 
 ニュートリライト.プロダクツ社とは、1941年化学者カール.レーンボルグの名案に起源を発します。彼は、1920年代に中国の強制収容所に入れられたことがあり、そこで経験した断食とか様々な経験を通じてによって、「近代的な生活をする先進国の人々は、自然食から離れ過ぎており、将来やっかいな病気になる予備的病因を持っており、適切なサブリメントがぜひ必要だ」という考えを確信するようになりました。今日のホメオパシィ理論の先駆を為すものですが、中国漢方の積極的評価を通じた栄養科学の推進を試みたことが後々各方面に影響を与えて行く事になります。このようなアイデ アから後に彼は、アルファルファ、クレソン、パセリと各種のビタミンやミネラルから 抽出した新しい栄養剤を発明し、この商品を販売するニュートリライト.プロダクツ社 を設立しました。同社は現在でもアムウェイ社の子会社として存在しており、今尚優れた製品を作っています。

 カール.レーンボルグの名を不朽にするのは、彼の発明した栄養剤ではなく、彼がその栄養剤を販売するのに採用したマーケティングの特異性にあります。博士は、「フード.サプリメントは成人なら皆、潜在需要者だから、セールスマンに買って貰い、まず 彼らを顧客にし、次いで彼らを母体にディストリビューターをつくり、次の顧客を作り その顧客もディストリビューターにし、次々に顧客とディストリビターの網を拡大して 販路を広げていく。この方法は素晴らしい」と考え、史上初のMLMを導入しました。

 そのシステムは、セールスマンに対し、自分自身で商品を売った儲けだけではなく セールスマンがリクルートした人の売上げに対してもコミッションが入るようにしたことに特徴がありました。このコミッションの源泉は、本来企業が負担する筈の莫大な 広告宣伝費及び流通経費の対価として確保されており、このことにより、セールスマン は、自力で専ら自身の口コミによるセールス力でのみ販売促進させねばならないという 苦労を伴うことになったものの、報酬が格段にアップすることになり、俄然ヤル気が喚 起されることにもなりました。

 いわば、自分の労働を「一元的に」直線的に得る収入に対して、セールス.ネットワークを構築することにより、他の人々の労働成果からの収入も期待出来ることになりました。但し、同社の手法を今日の水準から見れば、ディス トリビューターは自分でリクルートした人だけから手数料を得られる仕組みにしてあり「レベル1」のシステムと云えます。ちなみにMLMの字義通りの意味からすれば、ディストリビューターはリクルートした人のいくつかのレベル、すなわち「複数のダウングループ」から手数料を受け取れるような仕組みを要件としていますので、先行的ML M企業と呼ぶのが相応しいかも知れません。

 ニュートリライト.プロダクツ社のその後は、上々の滑り出しを見たものの、やがて 生産ラインの人たちと販売ラインの人たちの折り合いががしっくりせず、ディストリビ ューターたちが独立していくことになりました。

 同様の手法は、西ドイツにも源流を垣間見ることが出来ます。1949(昭和24年 年頃西ドイツのハンブルクの靴屋ヴェルナーオットーが、靴を店頭に並べて販売するだ けでは飽きたらず、他の商品も扱う通信販売を手掛けたシステムにも認められます。この販売システムは「SB方式」と云われており、SB会員が本社から送られて来るカタ ログをもとに近所の友人や知人から注文を取るシステムを採用しました。SB会員は、 自社の商品群を卸値で入手して愛用できると共に、さらにこれを友人.知人などに販売 することによって副収入(6〜14%のマージン)を得ることができました。つまり、オットー社の通販カタログ販売の顧客が単に顧客に留まらず自ら営業することによりマージンを稼ぐという、消費者が販売者を兼ねるネットワーク.ビジネスの最初の仕組み がスタートしたのです。

 SB方式のもう一つの特徴は、その組織構成にありました。S B会員を指導する本社の社員である販売指導員としての地区リーダーがおり、この人たちはSB会員をリクルート(勧誘)し、その管理指導をすることで収入を得る仕組みにな っていることにありました。地区リーダーは、自分が管轄する地区内の商品売上高により収入が左右されていました。つまり、管轄地域内の会員数を増やす等により売上げを増加することにより、収入がアップするという仕組みになっていました。これらの地区 リーダーの上部に100人のディストリクト.マネージャーを置き、さらにこれらのマ ネージャーを管轄する9人のブロック.マネージャーを置きました。これらのマネージ ャーは全て歩合制になっていました。同社はこのシステムによって1980年には売上 高36億マルクを達成するまでに成長しました。こうしたオットー社のマーケティング システムにMLMの原形を見ることが出来ます。

 上記二社の特筆されるべき特徴は、「消費者が販売員も兼ねている」ことにあります。 こうした「消費者が販売員も兼ねる」手法こそMLMの原点であり、MLM方式こそが企 業側に特段の財力なしに商品の流通販売を可能にする手法であることが明確となるに及び、新しいマーケティング理論として認識されはじめ、アメリカ人の旺盛な起業精神と フィットしていくこととなりました。やがて「MLM方式」としての意識的な取組みの 元に1940年末から50年初頭にかけて、一群の人たちが本格的に事業戦略に取り組んでいくことになりました。

 1950年前後に無店舗販売の「M」手法が米国で勃興しました。「MLM」の初期段階とみなすことができます。この「M」は、新しいビジネスの常として、黎明期から今日に至るまで世間から中傷や批判を浴びて来ています。「MLM」は未だ実験途上の段階であり、歴史が浅い為の試練に晒されている段階であると云えます。
 
 歴史的に見て、20世紀の半ば以降は、産業のあらゆる分野において、新しい試みは 全てアメリカから生まれています。小売業の世界も同様です。日々業態革新の波が押し 寄せており、顕著な例としてスーパーマーケットの発祥が挙げられます。スーパーマーケットは、大量生産.大量販売の時代に即応した薄利多売式販売理論に支えられ、レジ スターを横並びで徹底的に活用するセルフサービス方式、車社会を先取りした郊外型の店舗展開等々はいずれも革新的画期的な意義を持つものになりました。そのアメリカで は、1940年から50年頃当時にかけて、「フランチャイズ.ビジネス」がブームとな りました。「フランチャイズ.ビジネス」とは、経営の全てのノウハウ(商品の仕入れ、販売から、店舗の作り方、広告の方法、従業員の教育、経営の仕方まで全てのこと)を有料で提供して、新しい小売店舗をオープンさせて行くビジネスのことを云います。

 MLM方式は、こうしたスーパーマーケットの販売理論の経験上に、「フランチャイズシステム」の成果を加えて、その延長上に開花したシステムと考えることが出来ます。つまり、MLM方式は、スーパーマーケットの販売理論をベ−スとして、「フランチャイズ.ビジネス」による業務提携を、企業から個人の単位に迄推し進めたものと考えることが出来、企業側と会員とのフランチャイジ−契約を通じて全ての流通段階における 役割を簡略且つ効率的に推し進めていく手法を組織したものとみなすことができます。 要約すれば、MLMとは、個人としての会員とフランチャイジ−契約を結び、この個人会員をビジネスの提携事業者とみなして、既存の流通業者のすべての役割を担わせると いう形態ということになります。

勃興期−〈ウエイブ.ワン〉
 こうしたMLMのシステムを採用して、1950年頃に家具を一般家庭向けに売る会社が登場しました。**年にはキッチン用品を主流にして広がったタッパーウェア、1956年には健康補助食品などを販売するシャクリー社、1959年にはアムウェイ社が誕生する等1950年代に本格的にMLM企業が誕生しはじめました。

 中でも、その 後の経過から見て、アムウェイ社が注目されます。同社は、1959年にジェイ.ヴァ ンデルとリチャード.M.デブォスの二人の青年により、「自分の生き方を変えるチャ ンスやきっかけを探し求める人が働ける会社をつくりたい」、「やる気のある人が、自 分のビジネスを持てるようにして、自分で目標を決めて、自分で未来を切り拓けるよう な機会を与えたい」という夢を抱いてスタートしました。

 1960年頃には、このシステムを取り入れた販売会社がまるで雨後のタケノコのよ うに全米でたくさん生まれました。この当時参入した企業は、MLMさえ採用すれば急 成長出来ると安易に考えていた節がありました。続々生まれる企業の中には悪質な販売 方式を採用する会社も含まれていました。

 これらの企業群が浮沈を繰り返しながら1970年末には約200社ぐらいが生き残りました。この当時はMLM方式の試行錯誤のテスト段階とみなすことが出来、数多くの失敗事例を経験することとなりました。いわゆる一攫千金型の悪徳業者もたくさん生まれ、「すぐに儲かる」式の勧誘方法で会員を獲得し、それによって数多くの人々が多大な被 害を被り、それは現在でも続いている傾向でもあります。

 その代表的例として化粧品販 売のホリディ.マジック社があります。同社は、1964年(昭和39年)カリフォルニ ア州サン.ラファエルにおいて設立されています。1970年代に入ると、同社は連邦 取引委員会(略称FTC.Federal Trade Commission)から告発、追及されるようになり 1973年(昭和48年)FTCは、ホリディ商法を「非良心的で詐欺的」と判断し、デ ィストリビュ−タ−と呼ばれた販売員全員に出資金を全額返還するよう命じました。各州の裁判所では、同社を相手取ったディストリビュ−タ−による集団訴訟も相次いで起 こり、条例でホリディ商法そのものを禁止する州が続出し、同社は本国から締め出され ることになりました。こうして、1960年代末から70年代にかけて、MLM企業の誕生スピードは、急速に沈静化しました。

試行錯誤期−〈ウエイブ.ツー〉
 とはいえ、こうした数多くの失敗事例の経験にも関わらず、やがてMLM方式の有効 性を確信し続ける一群の人たちの中から成功事例型企業も輩出して参りました。そのう ちの最有力な企業がアムウェイ社でした。このアムウェイ社は、1975年にアメリカ 政府のFTCに訴えられ、徹底的な調査を受け裁判を争うこととなりましたが、4年間の歳月と400万ドルの費用をかけて争った結果、1979年アムウェイ社は勝訴する ことになりました。

 裁判での審決の結びは、「アムウェイのセールス.マーケティング システムは、ピラミッド商法の持つ本質的な特徴を含んでおらず、従ってそれは本質的 に偽りで人を欺すようなものではない」とされたのです。この審決によって、MLM方式は、初めてMLMがピラミッドその他の非合法商法とは異なり、逆に正当な販売シス テムであることが認知されることとなりました。このアムウェイの勝訴は、大きな社会的関心を引起こし、MLM商法に対する企業家の目を変えることに成功することになり ました。アムウェイの勝訴により〈ウェイブ.ワン〉の時代が終わったとみなされます 。

 こうして〈ウェイブ.ツー〉の時代の幕開けとなりました。「MLM」は、1950年前後の勃興以来何千何万社という企業の挑戦と淘汰という歴史的試練を経て、試行錯誤の末に凡そ1970年代より漸く成功事例に辿り着くこととなりました。その象徴が1975年5月、アメリカ連邦取引委員会(略称FTC.Federal Trade Commission)が下した次のような判決です。「悪徳MLMシステムの本質的な特徴は、参加すれば製品を販売する権利を得るとともに、別の参加者をリクルートするだけで製品が売れようが売れまいが報酬を受ける権利が得られるとして、会社側に金銭を支払わせることである。製品販売と無関係な報酬を得るというリクルート条項は、まさに無限連鎖講的仕掛け〈ねずみ講〉に他ならない。リクルートによって得られる報酬を期待して多額の金銭を支払った参加者は裏切られることになる。しかし、〈MLMシステム〉を正しく行っている会社は、ピラミッド.システムの持つ本質的な特徴を含んでいないので、本質的に偽りで人を騙すような商法ではない」。続いてアムウェイ社とFTC(連邦取引委員会)との係争で、1979年にアムウェイ社が同社の「MLM」商法に対し勝訴することになったことも「MLM」発展の大きな契機となりました。同裁判での審決の結びは、「アムウェイのセールス.マーケティング.システムは、ピラミッド商法の持つ本質的な特徴を含んでおらず、従ってそれは本質的に偽りで人を欺すようなものではない」とされました。この勝訴判決判決以降「MLM」は歴史的正当性を獲得し、正当な商法として認知されることになり、「MLM」を廻る画期的な動き(ウエーブ)が沸き興ることと成りました。「MLM」は著名なビジネス情報誌にも紹介されるようになり、以降現在に至るまで雨後の竹の子のように「MLM」を採用する会社が設立され続けています。「MLM」は、1980年代を通じて力強く発展を遂げ続けました。

 この頃有名な経済雑誌「フォーチュン」にMLM方式が特集で取り上げられました。こうした追い風を受け、 状況は一変しMLMは合法的なビジネスとして衆知されることにもなり、1980年前半にはMLM方式を採用する会社が爆発的に増加し約2000社にも急増致しました。 例えば、メアリー.ケイ化粧品(テキサス州ダラス。1963年設立)、テキサスインスツルメント、コダック、コモドールコンピューター、ビートライスフーズ、ダイナマイト.コーポレーション(カリフォルニア州ミルピタス、1975年設立) といった企業が、MLM企業として名乗りを挙げることになりました。又、エイボン. プロダクツ(ニューヨーク本社、1886年設立)社のように当初エイボンは普通の化 粧品メーカーだったが、1980年代に入りネットワーク.ビジネス方式に全面的に切 り替えた会社も見られるようになりました。この当時、1979年には約200社であったMLMカンパニーが、1983年には 約2000社に増えたと報告されており、ディストリビュ−タ−総数は370万とも4 50万とも推計されています。 

 この〈ウェイブ.ツー〉の時代は、新しいテクノロジーの採用をしていたとはいえ、 テクノロジーそのものが未発達で、その分、主に会員の個人的能力頼りなシステムにな っていました。ビジネスでの成功には在庫が必要で、製品注文.受渡しも会員を経由し たり、煩雑な事務処理を伴うものでした。その一方で、新人のリクルートをしなければ なりませんでした。

成長期−〈ウェイブ.スリー〉
 次のウエーブは、1990年に米国全国版雑誌「サクセス5月版」で、「MLM」を肯定的に扱う特集記事が組まれたことが挙げられます。同誌は信用と水準を誇る全国版ビジネス誌ですが、編集長スコット.デガルモの同意の元に編集記者リチャード.ポーが、徹底的な調査に基づき「ネットワーク.マーケティング、90年代最強のビジネス」 として「MLM」が紹介されるに至りました。続いて、世界的に有名な雑誌「ウオール.ストリート.ジャーナル」と「スタンフォード研究所」レポートにより、「1990年代の終わり頃には、大衆が日常消費する商品やサービスの50〜60%が、この「N.M」方式(DDS)で販売されるようになるだろうと予想される」とコメントされることになりました。「MLM」は、1990年代後半の現時点においても、今尚変貌を遂げつつあり、今日においても最新最先端最有力の「M」手法の一つとして認知されつつあります。一部先進的なマスコの支援を受けることにも成功しつつ、今後どのように発展していくのか熱いまなざしが注がれています。

 〈ウェイブ.スリー〉の幕開けは、ニュ−スキンと共に始まります。こうした時代に みなぎる気運をキャッチするかのごとくにしてニュ−スキン社は設立されました。同社 は1984年に化粧品会社として出発しましたが、販売手法としてMLM方式を採用し 得たことは幸運なことでした。さらに幸運なことは、この当時既にアムウェイ社が成功 事例型企業として先行していることにあったように思われます。ニュ−スキン社は、こ のアムウェイ社のMLMシステムを徹底的に研究し改良を加えることが出来た訳です。 なお、ニュ−スキン社が起業した1984当時にはかなり高性能なコンピュ−タ−が 生まれており、この高性能コンピュ−タ−とMLMシステムをドッキングさすことによ り完璧なダイレクトセリング方式を採用することが出来たことも幸運なことでした。同 社は最新のテクノロジーを備えて、業務の単純化、標準化、自動化を実現しました。

 こうして、ニュ−スキン社の販売システムは「世界最高且つ究極の」MLMシステム を完成することに成功することとなりました。まさに現代販売科学の粋を結集させたも のといえます。こうして優れた販売システムを構築することに成功したニュ−スキン社 は予想通りの歩みを見せており、全米至上急成長率bPの地位に輝き、企業創立9年目 にして企業評価ランキング「5A1」の地位の認定を受けたのは周知の通りです。

 最近では、アメリカの大学の修士課程で、「ネットワークシステム.マーケティング の講座が出来ています。その理由は、ネットワーク.マーケティングが大変大きなビジ ネスになってきており、今後ますます大きく成長していくと見なされているからです。 世界的に有名な「ウォールストリート.ジャーナル」、スタンフォード研究所の試算によ りますと、1990年代の後半頃には、一般大衆が日常消費する商品やサービスの50 〜60%が、この「ネットワークシステム.マーケティング」方式で販売されるように なると予想されています。

 ちなみに、アメリカでは、80年代から90年代前半の6年間におけるミリオネラー(億万長者)は50万人誕生しましたが、その内訳は、株式関係者が10%、不動産関 係者が18%、ネットワーク.ビジネス関係者は何と20%を占め、約10万人を数え ております。

 以上見たとおりアメリカではネットワークビジネスが大変盛んですが、とはいえ5年以上継続する会社は1000社に1社しかありません。逆に云えば5年以上存続すれば 本物であると云えます。こういう状況にあってニュ−スキン社は1996年時点で創立 13年目を迎えており、怒涛の急成長及び青天井の売上増を記録し続けていますが、ま さにニュ−スキン.ビジネスはアメリカンドリームそのものと云えます。

【通信販売商法について】

 今から120年以上も前、日本で云えば明治初期の頃、米国ではすでに通信販売が広 がりを見せ始めていました。その当時、地方に住んでいる住民に取って大都市の小売店 の商品が購入出来ることは、まさに画期的なことであったように思われます。今も通信販売を利用する動機は、欲しいものがいながらにして購入出来るという点では変わりません。基本的に小売店はその所在地によって顧客が限定されることに対して、通信販売 の場合はすくなくとみその制限は無くなります。通信販売が小売業の中で際だつ特色はまさにこの点に在ります。

 当時の米国の通信販売の代表的企業、シアーズやモンゴメリーワードといったカタロ グは現在で云う電話帳ほどの厚さで、一つ一つの商品がペン画で描かれると共に詳細な解説が書かれていたことに驚かされます。

 日本の通信販売の歴史は意外に古く、米国に遅れること20年ぐらいに同様の商法が あったということです。但し、本当の意味で離陸するのは1970年代の中ごろのこと になります。生活に必要な商品の大量消費、大量販売を基礎としたチェーンストア等の発展が先となって下地を準備したものと思われます。

 現在では、日本の通信販売の市場規模は2兆2000億円(97年度推計)で、おおよそ小売全体の1,5%を占めており、伸び率としてはここ10年間でおおよそ2倍の 市場規模になっている。83年には社団法人日本通信販売協会(JADNA)が設立され、通信販売協会にお ける商業倫理の確立を目指して様々な活動を行い業界の整備を進めている。設立時92 社でスタートした会員社数も現在では282社となり、通信販売専業企業のほかに、百 貨店、卸売業、メーカー、メディア等様々な企業が会員になっている。

 通信販売は、企業と顧客が離れている状況の中で取引をします。顧客は、見えない企業あるいは商品を信用して注文し、多くの通信販売企業は商品到着後の後払い方式を採用しています。これは相互に信頼し在っていてこそ初めてできる取引関係ともいえます 利用される媒体は多様なメディアです。かたろぐ、新聞広告、テレビショッピング、雑 誌広告、DM、新聞折り込み散らし等です。まさにメディアあるところ通信販売ありき というがごとく、将来的にはインターネットの利用者も増加が予想されています。購入した商品としては、婦人衣料品、下着、紳士衣料品、,家具.インテリア、子ども.ベ ビー衣料品ガベスト5となっています。

 90年代に入って、海外の通信販売企業のカタログで注文する顧客が増えています。 顧客にとっては、まさに居ながらにして世界中の商品が購入出来ることになっています 通信販売の世界には国境という壁が存在しません。将来的に期待されるのは、電子商取引、インターネットを利用した通信販売です。今や、日本のインターネットの利用人口は約100万人を越え、コミニケーション見にケーション手段として定着していますがインターネット上で開店している日本のショップは約1万店にもなると云われていますいつでも、どこでも、世界中の商品を安心して購入出来る





(私論.私見)