3251 原理論

 (最新見直し2006.10.31日)

 以下、れんだいこ流にマルクス主義のエッセンス部分の抽出目指して考察していこうと思う。既存の解説本とは構成も異なっており、むしろ意識的に際立たせていきたいと思う。そう為しえなかったならば全くれんだいこの非力に因る。もし、この章の読者が居られて、より適宜な引用文ないしは見解披瀝賜れば、検討させてもらおうと思う。みんなで手分けして現代に耐え得るマルクス主義の再考察をしてみたい、ここにれんだいこの意図がある。

 マルクス主義は人類史上の知的財産の有力な一つであるというのがれんだいこ観点である
実際には、この財産形成は18世紀中頃よりカール・マルクス(Karl Heinrich Marx,1818−1883)とエンゲルス(F・Engels,1820−1895)の協働によって為された。

 但し、この功績に対し、エンゲルスは次のように云っている。なかなか的確な客観描写であるように思われる。
 「ヘーゲル学派の解体からその他になおもう一つの方向が現れた。これは実際に実を結んだ唯一の方向で、この方向は本質的にマルクスの名と結びついているものである」

 エンゲルスは補足して次のようにも云い為している。
 「私が40年にわたるマルクスとの協働のあいだに、またそれ以前にも、この理論の基礎付けに対して、また主としてその仕上げに対して、独自にいくらかの寄与をしたことは、私自身もこれを否定することは出来ない。しかし、指導的な根本思想の大部分(特に経済と歴史の領域での)と、特に根本思想の最後的で精密な定式化とは、マルクスのものである。私が寄与したものは−せいぜい二、三の専門を除けば−マルクスがやろうとすれば、私無しにでもやれたであろう。マルクスがしたことは、私には出来なかったであろう。マルクスは我々全てよりも一層高いところに立ち、より遠くを見、より多くまたより速やかに展望した。マルクスは天才であった。我々はすべてせいぜい能才であった。マルクスがいなかったら、この理論は今日のその状態よりずっと遅れていたであろう。従ってまたそれがマルクスの名を付けられているのは当然である」(「フォイエルバッハ論」)。

 エンゲルスの次の言葉も味わい深い。
 概要「良識ある知識人は、歴史的な出来事に対し愚痴を言ったりはしないものだ。それどころか出来事の原因を理解しようと努力し、と同時に未だ完全には出てきていないその結果についても解明しようとするものなのである」


目次

「共産主義者の宣言」考
32511予備1 社会とは何か、社会主義、共産主義思想の基底に有る社会認識は何か考
32511予備2 マルクス主義創出前後の思想的潮流検証
32511定義 マルクス主義の包括的概括、定義
32511履歴 マルクス、エンゲルスの履歴と協働と著作集
32511序文 哲学、宗教、思想的営為の重要性について
32511緒論 マルクス主義における階級概念について
32511次論 マルクス主義の摂理観について
32511三論 マルクス主義運動における「平等の価値」について
32511四論 資本論の研究
3251111 哲学的認識論としての唯物弁証法
3251112 マルクス主義哲学理論の形成過程考
3251113 「フォイエルバッハ・テーゼ」考
3251121 マルクス主義社会理論の形成過程考
3251131 マルクス主義経済理論の形成過程考
3251141 マルクスの情況(歴史)分析論
3251151 マルクスの労働組合闘争論
3251211 社会分析論その1、経済論としての剰余価値論
3251212 社会分析論その2、体制論としての下部上部社会構造論
3251213 社会分析論その3、統治論としての君主制打倒論
3251214 社会分析論その4、階級闘争論に基づく唯物史観
3251215 社会分析論その5、搾取論、人間疎外論
3251216 社会分析論その6、共産主義社会の歴史的必然論
3251217 社会分析論その7、宗教批判の構図
3251218 過渡期論
3251219 社会主義.共産主義論
3251221 社会分析論その7、イデオロギー論、主体の意味論
3251222 社会分析論その8、歴史における偶然と必然
3251223 社会分析論その9、ヒューマニズム論
3251311 社会変革論(変革の哲学とその実践)
3251321 思想教育論
3251331 前衛党論
3251341 対スパイ闘争論
3251351 組織論、規約論
3251361 国家論
3251371 革命論
3251372 革命期の客観的条件と情勢、革命の時機如何論
3251383 帝国主義論
3251411 プロレタリア独裁論
3251412 史実としての共産党独裁について
3251511 マルクスは市場経済をどう見たかについて、国有化論との絡み考
3251611 マルクス・エンゲルスの議会論について
3251612 マルクス・エンゲルスのアメリカ史論について
3251613 革命的祖国敗北主義について
3251614 民族自決権について
3251615 「愛国心、民族主義問題」について
3251617 党運動の民族主義と国際主義との摺り合わせ考
3251711 社会主義運動における「青写真」の重要性考
3251712 民主主義論・家族論考
3251713 マルクスの個人崇拝忌避的性格について
3251811 現代マルクス主義の課題、未解明研究課題
3251911 マルクス、エンゲルス、レーニンその他の名言
マルクスのロシア・ロマノフ王朝論
インターネット・サイト
研究著作本




(私論.私見)



もともとマルクスの唯物史観によれば、最も先進的な資本主義国(西欧やアメリカ)がまず社会主義革命を完成し、後進地域はその後に次第に社会主義革命への道をたどる、とされていた。例えば、マルクスによれば、ロシアは保守と反動の牙城であり、「コンスタンチノープルは、西と東の間にかけられた黄金の橋であり、西方の文明は、この橋を渡らずしては、太陽のように世界をめぐることは出来ない。西方の文明はロシアと戦わずしては、この橋を渡ることは出来ない。」(ニューヨーク・デイリー・トリビューン,1853年8月12日号)と述べて、社会主義革命の波及の方向として、先進国→後進国という順序を動かしがたいものとして念頭においていた。