385 【性悪論法】論理学

 (最新見直し2007.5.30日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 先に「良質論法論理学」で正当な論法を学んだが、世の論法には特殊な悪質なものもある。これを知っておくに敷くは無い。れんだいこが見立てるところ、1・堂々巡り論法、2・歪曲論法、3・詭弁論法、4・煙巻き論法、5・すり替え論法から構成されているように思われる。実際には渾然一体となっており、純然とは分けられないが無理矢理仕分けしてみる。これらを総称して特殊論法論理学または「特殊悪論法」と云うことができよう。正調論法論理学の変種であり、「性悪」論法とみなすことができる。

 「誤謬論の内容」は、次のように記している。
 概要「矛盾する前提からは、どんな結論でも引き出すことができる。あるいは又自分勝手に誤まれる前提を作って、その前提の上に論を積み上げていく、詭弁論法がある。誤謬論〈虚偽論〉ともいう。誤った推論の誤りの性格を分類しつつ論じるもので、アリストテレス『詭弁論駁論』が西欧に知られるようになった12世紀後半以降、西欧の論理学体系のなかで位置を占めるようになり、さらに内容の拡充が行われて近代に至った」。

 悪論法の事例は至るところに見受けられる。1・シオンの議定書、2・ロコースト、3・宮顕のリンチ致死事件、4・極東国際軍事裁判、5・ロッキード事件等々での実際の遣り取りを検証すればオンパレードである。興味のある者は学ぶべし。

 特に、日共党中央の宮顕−不破ラインの論法は、性悪論法満載である。ネオ・シオニズム・テキストも然りである。これを盲信すると、頭がやられる。現にやられているものが多い。そういう意味で精通しておく必要がある。

 2006.11.2日再編集 れんだいこ拝


【現代ソフィスト達の「性悪」論法について】
 元々人の認識は千差万別である。但し何らかの共通認識・合意が出来ない訳ではない。それは人に個性があろうとも類としての共同性を持つ関係に相似している。個は類に対してコミュニケートしていくという本能性を持ち、人類は言語を通じて他の生物では為しえない類まれなる能力を獲得してきている。しかし、実際にやってみれば分かることだが如何に議論が高度な技であるか、積み木崩しにも似て徒労を覚える面もあるが、それでも議論し続けていかなければならない厄介さを供えている。しかし、文明の優劣とはこの能力の差でもある。故に練磨されねばならない。前置きはこれぐらいにして本題に入る。

 主義者が実践に照らしてその理論の研鑚をせぬようになって久しいと思っていたら、代わりにはびこらせたのが詭弁術であり、これで堂々飯を食っている厚顔ぶりが羨ましい。主義を趣味にした観があり、下手な主義より穏和で良かろうという辺りで市民権を得ているようである。しかし、この場合一つ問題がある。昔も今もソフィスト達は自らをソフィストとは呼ばない。現代の認識の発展段階との口上で他の誰よりも真理の体現者であると吹聴し、概ね古説を焼き直してさも新しく語る。脳軟化者がこれに騙される。

 れんだいこはこれまで、騙されるのも騙されないのもその者の勝手だろうからと放置してきたが、それではいけないということに気づかされた。現代のソフィスト達は、その「正」の役割であるソフィアという面を何ら啓発せず、公式論的な観点を経文のように唱えさせることでまったくのっぺらぼうな頭脳作りを促進させているという犯罪性に対して正確に対処しないと、これまで主義者が培ってきた功績の一切を流産させてしまう、それはあまりにも損失が大きすぎるということに気づかされた。

 そこで、現代のソフィスト達の話法を検証して後世の者に役立たせしめんとして以下概述する。個々に例証を挙げれば良く分かるが他面煩雑になるので、箇条書きでメッセージする。

1、堂々巡り論法
【パラドックス話法】
 パラドックス話法の代表例として「嘘つきのパラドックス」がある。これは、クレタ島出身のエピメニデスという哲学者が「クレタ人は嘘つきだ」と言ったことを廻る議論である。これによると、クレタ人が嘘付きだというのならクレタ人であるエピメニデスも嘘つきということになり、だとすると「クレタ人は嘘つきだ」という言葉自体も嘘なのだろうか。だとするとクレタ人は嘘つきではないということになる。エピメニデスの言をどう理解すべきか。こうして、「クレタ人は嘘つきだ」を廻って果てしない思案が続いていくことになる。最後には、訳の分からない世界に陥ってしまう。これをパラドックス話法と云う。

 この問題がかなり議論されてきた。現代論理学はこれを如何に解決するのか。次のように説明されている。
 記号的にいえば、¬(∀x P(x)) ⇔ ∃x ¬P(x) であるわけです。否定演算を行うことによって、all 限定子と some 限定子が入れ替わるという、 『ドモルガンの法則』が効いて来ます。そのドモルガンの法則が  not (常に嘘を付く) = 時には本当のことを言う  not (全てのクレタ人) = あるクレタ人が not と2つの次元で作用しているので、どこにも矛盾は生じていません。

(私論.私見)

 れんだいこはこれを如何に解決するか。論理的には難しくても実践的には何ら難しくない。故に、現代論理学的な記号で解く必要も無い。元々「クレタ人は嘘つきだ」という命題に問題がある。正しくは、「クレタ人は嘘つきの傾向が有る。ないしは嘘つきの人が多い」と限定的にのべるところを一般化している故に無理な命題となっている。その無理な命題に、「クレタ島出身のエピメニデスの言」が加わり、この言がどこまで信用できるのかが問われている。これは論理学上の次元の違うものを同じ次元で掛け合わすところに無理と混乱が生じている。「クレタ島出身のエピメニデス」はこの際何の関係も無い。「クレタ人は嘘つきの傾向が有る。ないしは嘘つきの人が多い」の真否が問われているだけのことである。それをわざわざ混乱させるように「クレタ島出身のエピメニデスの言である『クレタ人は嘘つきだ』の真否」問題に仕向けている。単にそれだけのことである。

 つまり、要点議論に向わせない為に、別の話をくっつけて議論を反らせる悪質論法ということになる。こういう事例が多いので習熟する必要があるということになる。


【ディレンマ(両刀論法)】
 相手を板ばさみにして進退窮まらしめる論法。

【鶏と卵どちらが先か論】
 云うまでも無く、鶏と卵のどちらが先に生まれたのかという論法であり、堂々巡りに陥る。

二元論(二分法)
 多用な観点を要するところ簡明に二分二元論化させ、対比させていく論法。これを幾ら押し進めてもどちらも傷持ち論法であるため、正解にはならない。

【循環論】
 どうどう廻りで何も解決させない論法。AのバリエーションにすぎないBがAの論拠に使われる論法と云える。落語で、「八の家ァ、どこだね?」、「熊五郎の家の筋向いだよ」、「じゃ熊五郎の家は?」、「八の家の向かいだよ」の遣り取りがこれに相当する。

 例題で検証する。
A命題  日本語を使うのは日本人。
B命題  日本人が使うのは日本語。
 この二つの命題を等しいとした時に起こる問題が循環論である。本来、B命題はたとえば次のように云わねばならない。「日本人の母国語が日本語」、「使うといっても母語としての使用である」。A命題の拡張や限定を含むものが次に来るべきところを同義反復させるので循環することになる。

2、歪曲論法
【歪曲三段論法】
 変形させた前提からの三段論法を、繰り返し繰り返し宣伝するのがデマゴギストの特徴であり、権力主義者の常套手段である。その方法と手段、デマゴギーの組み立て方と活用のさせ方を凝視しなければならない。前提を叩きやすい様に歪曲して議論を進めるのは卑怯姑息な手法であるが、この事例が世に溢れている。

【やらせ論法】
 批判され易い幼稚な批判を先行させ、それを叩くことでより優位に立とうとする論法である。これもかなり多用されている。

【相殺術】

【転嫁帳消し術】

【喧嘩両成敗論法】
 問題の決着を付けるべきところ、これを曖昧にし、幕引き的に当事者の双方を裁くことで一件落着させる論法。「喧嘩両成敗」が正しい場合と、片方が明らかに悪いのに「喧嘩両成敗」されてしまう場合がある。往々にして逆に処理されるケースが多い。

【どっちもどっち論】
 世には、「どっちもどっち」の場合と、「どっちかが悪い」場合の二通りある。往々にして、「どっちかが悪い」場合に「どっちもどっち」と云い、「どっちもどっち」の場合に「どっちかが悪い」としてしまう傾向がある。

3、詭弁論法
【詭弁術】
 相手を丸め込む論法で、本来グレーゾーンの不分明なものを白ないし黒に結論するのを特徴とする。あるいは逆、黒白で決着付けられるものをグレーゾーンに導く論法でも有る。

【強弁居直り術】
 押しの一手で居直る論法。但し、この技法は、発言そのものは通用させられるが、発言の前後(その場だけでなく日数を置いて見た場合)に自ずと辻褄が合わなくなる恐れあり。小児病的あるいは無神経的話法にならざるを得ない所以である。

【押し問答】
 双方が同じ事を強引に繰り返すので、議論が先に進まない論法。

【魔女狩り論法】
 一方が他方を、「敵か味方か。正統か異端か」の感情論で論証抜きに強権的に断罪していく論法。

4、煙巻き論法
【玉虫混乱術】
 論証過程で、たくさんの要因をデッチ挙げることにより真因をぼかしたり、真因確定の日数稼ぎをする論法。あるいは、あちこちで異なる結論を述べ、どちらが真意なのか分からなくさせる論法。どちらにでも乗り換えできるようにあちこちで異なる結論を述べる論法である。

【長文饒舌辟易術】
 これは、あることを説明するのに要領よく簡潔に述べればよいのに、文章を過度に長文化させることによって読み手を疲れさせ、あるいは読解を散漫にさせることにより煙播きしてイエスマンづくりを狙うということと、この道中に様々な角度から時に強くあるいは弱く主張し、時に否定し時に肯定し、時に闘うことを呼びかけ時に妥協することを云い、結局読み手がお気に入りのところを得手勝手に読み取ることを許容し、全体としては認識の共有が出来ぬまま党中央の云うことにはその通りとする論法のことを云う。

 この文章の長文化は、あれこれの関連著作を読み終えて発言すべし論とも通底している。門外漢・素人衆を過度に沈黙させる一見善良ぽい内実傲慢な論法と云える。いわゆる知識紳士がこれを弄ぶ。「知は力なり」であるからしてこの物言いに根拠が無い訳ではない。問題は、それほどの知識を既に習得しているなら門外漢・素人衆に分かりやすく要点指導していく技量を備えておくべきだろうというところにある。それを為し得ぬ者がもっともらしく知識を振りかざす傾向にあるのではないのか。事実、指定された文章、書籍を読み終えてみても議論に終止符が打たれるような簡明な議題はほとんど無い。結局当初の議論に戻り、門外漢・素人衆を含めて議論してみても何ら差し支えないというのが実際のところである。

【周辺饒舌肝心事不触論法】
 

【本音と建前差し替え術】
 本音を建前にし、建前を本音にして逆に述べる話法。聞く方が消耗する。

【婉曲焦点ずらし論法】
 焦点に論が及ばず、婉曲話法により真意が分からなくされる話法。

【過小・過大術】
 「針小棒大論」とも云う。これは、針ほどのことを棒ほど云い、逆に棒ほどのことを針ほどに云う論法のことを云う。時にはマクロから見て針も棒もさほど違わないといい、時にはミクロから見て針と棒の差を格別際立たせる。問題が奈辺にあるのかというと、相手により状況に応じてご都合主義的に説き分け煙巻きにするところにある。

 これは特殊と一般の関係にも当てはまる。特殊例を一般化させ、一般例には特殊例を持ち出して一般化の根拠を弱くさせる。つまり、ああいえばこう云う式に煙まきにして諸事判断機能を停止させる。

 これを防ぐ手立ては、議論の前提にしているところの内容を明確にさせることである。その内容に照らして針と棒との違いを明らかにするという姿勢で是々非々しつつ議論を進めていくことが肝要である。その上で、各論者にはその都度、それぞれの自説に対して責任を負わしめるべきであり、ある契機で白黒が判明した場合には過去の言説を検証して自己批判させるべきである。この作法が無いことにより、雲を掴むようなヌエ論理をはびこらせることになる。

5、すり替え論法
 他にも「すりかえ論法」なるものがあり、見破らねばならない。
 結論すり替え論法
 これは、前段で正確且つ説得的に論旨展開することで信頼させ、その論旨と接合しない結論を後段に持ってくることで結論を受け入れさせようとする巧妙な論法である。この論法は案外多用されている。起承転結の論旨の接合関係を解析することで不具合を見て取る必要があり、かなりの能力が要求されることになる。

 2007.1.29日 れんだいこ拝

 話題すり替え論法
 これは、本来議論検討せねばならぬ事案があるのに、意図的に他の事案を話題にさせることで、目をそらさせる巧妙な論法である。この論法も案外多用されている。これを見抜くのにもかなりの能力が要求されることになる。

 2007.1.29日 れんだいこ拝

 他にも次のような話法、論法が認められる。

【トリック術】  そのままズバリ。
【権威利用術】  そのままズバリ。
【玉虫色話法】  そのままズバリ。
【早とちり型】  そのままズバリ。
【一点こだわり型】  そのままズバリ。
【馬耳東風型】  そのままズバリ。
【もてあそび型】  そのままズバリ。
【あてこすり論法】  そのままズバリ。
【ゴシップ貶め論法】  そのままズバリ。
【品性、人格批判論法】  そのままズバリ。
【説教強盗法】  そのままズバリ。
【逆恨み論法】  そのままズバリ。
【罵詈造言論法】  そのままズバリ。
【恫喝威圧論法】  そのままズバリ。
【プライバシー暴露論法】  そのままズバリ。
【司直駆け込み、告訴論法】  そのままズバリ。


【最強の変則論争術(一)】だれも勝てない最強の論争術があった 投稿者:我乱堂  投稿日: 5月27日
 次のような投稿が為されていたので転載する。
 ある論点を突かれたら、すぐ転進して、別の話題を持ち出すこと。アジの話をしているのかと思うといつの間にかクジラの話になり、それがタコの話になってしまう。相手はレレレのオジサン状態になるのは必定。
 当人として、何が問題になり何が論点なのか、気にしないというかわからん状態で議論すること。そもそも論点などない状態で議論すると相手は混乱状態に陥る。これぞ、究極の強みとなる。
 時々、人がぶっ飛びそうな、丸山真男の古層はてめえの腹のなかにたまった宿便だ、というようなウルトラな知ったかぶりをまぜることも効果的。相手は目を白黒させて鳩に豆鉄砲となる。
 愛用の辞書には、一般論しか載せないこと。とくに陳腐であればあるほど、一般的であればあるほど効果的。それをただ念仏のように繰り返すこと。例えば、学校に行かない者や障害者が本をかいてはいけないと言うのか、を事実や状況からきりはなして繰り返すこと、お前は差別者だなどという言い切りも交える。この一般論は、事実とか検証とかの外界の空気にふれさせてはならない。瞬間にぼろぼろと崩れてしまうから注意が必要。

 以上が、良心の痛みを感じないでできるようになったら、あの人に認定証をもらいに行くこと。



【最強の変則論争術(二)】「犬ははたして哺乳類か」という議論 Bokujin@管理人 [URL]  2003/05/04
 「以下、2ちゃんねる で見つけたやつです。あまりにも面白かったので全文引用」として転載されたものを、れんだいこが一部アレンジした。

 「犬ははたして哺乳類か」という設題で議論をしている場合。あなたが「犬は哺乳類としての条件を満たしている」と言ったのに対して否定論者が…
 事実に対して仮定を持ち出す。【話をよそに振る論法】
 「犬は子供を産むが、もし卵を生む犬がいたらどうだろうか?」
 ごくまれな反例をとりあげる。【話を特殊に振る論法】
 「だが、尻尾が2本ある犬が生まれることもある」
 自分に有利な将来像を予想する。【話を仮定話しに振る論法】
 「何年か後、犬に羽が生えないという保証は誰にもできない」
 主観で決め付ける。【話を推定に振る論法】
 「犬自身が哺乳類であることを望むわけがない」
 資料を示さず自論が支持されていると思わせる。【話を世評とか権威に振る論法】
 「世界では、犬は哺乳類ではないという見方が一般的だ」
 一見関係ありそうで関係ない話を始める。【話を突飛話しに振る論法】
 「ところで、カモノハシは卵を産むのを知っているか?」
 陰謀であると力説する。【話を陰謀説に振る論法】
 「それは、犬を哺乳類と認めると都合の良いアメリカが画策した陰謀だ」
 知能障害を起こす。【話を罵詈造言モードに振る論法】
 「何、犬ごときにマジになってやんの、バーカバーカ」
 自分の見解を述べずに人格批判をする。【話を人格批判に振る論法】
 「犬が哺乳類なんて言う奴は、社会に出てない証拠。現実をみてみろよ」
10  ありえない解決策を図る。【話を混迷モードに振る論法】
 「犬が卵を産めるようになれば良いって事でしょ」




(私論.私見)