382 【判断】論理学

 認識論の次のステップは判断論に至る。ここでは、文章技術的な命題の内部構造の分析から考察されていくことになる。囲碁で例えれば、基本定石のようなものかと思われる。


3、命題の内部構造その@、形式論理学(formal logic)による一文章の文意(論理)把握と文章定理、思考の法則

 その真骨頂は、ただ純粋に当該命題が成立するかしないかが、問われているところにある。命題には次のような法理が貫かれている。

同一律
(the law of identity)
 「AはAである」。 
 「正しい」から導き出されるものは「正しい」ものへと道筋が流れる。
反対律
矛盾律
(the law of contradiction)
 「AはBである」と「AはBでない」の二つの命題が両方とも真であることは有り得ない。
 (「Aは非Aではない」とも表されることがあるが、却って分かりにくい)。
 「正しい」と同時に「正しくない」という同時二項鼎立は有り得ない。
排中律
(the law of excluded middles)
 矛盾律の続きの関係にある。「AはBと非Bの中間である」、 「AはBでもあり、同時に非Bでもある」、「AはBと非B以外である」、これらの命題(文章)はどれも成立しない。
 (「Aと非Aとの間には中間は無い」とも表されることがある)。
 「正しい」と「正しくない」以外の第三項(中間)も有り得ない(矛盾の中間はない)。

 我が「実戦論理学」には、上記の「三大命題」の他に「中間律」を加えることとする。これは論理学における一つの発見である。従来の論理学では、この「中間律」が無いが故の偏狭さを生んでいるように思われる。この認識は、れんだいこの実践論理学の弁証法的論理学の下地となるであろう。かく設定するところがれんだいこ実践論理学の学的偉業である。

中間律
(れんだいこ律)
 「AとBの間には非B的なAから非A的なBに至る無限の段階がある」
 これは、排中律の対命題であり、例えば色の明度における白から灰から黒への無限段階を想定すれば良い。

4、命題の内部構造そのA、必要条件と十分条件の関係
必要条件 (necessary condition)  Aが成り立てば、必ずBが成り立つとき、そのAに対するBのことを必要条件という。逆に云えば、Bという命題が成り立たなければ、必ずAという命題も成り立たない。
十分条件 (sufficient condition)  Aという命題が成り立てば、それだけで必ずBという命題が成り立つとき、AはBの十分条件という。AはBの集合の中に包含されるというイメージで考えても良い。

 この二つの関係は、AがBに対して必要条件ならば、BはAに対して十分条件である。AがBに対して十分条件ならば、BはAに対して必要条件である、ということを意味している。

必要十分条件 (necessary and sufficientcondition)  AとBが等式で重なるとき「必要十分条件」が成立していると云う。

5、命題の内部構造そのB、対偶(contraposition)

 命題間の関係で、ある命題(表)が正しければ、その対偶(裏)も正しいという場合がある。但し、「逆は必ずしも真ならず」で、正しくない場合もある。

 ある命題が真であれば、その対偶の命題も真である。ある命題が偽であれば、その対偶も偽である。正の命題と偽の命題の真偽は一致する。1方が真であれば他方も真である。一方が偽であれば他方も偽である。


6、命題の内部構造そのC、整理分類比較検討

7、命題の内部構造そのD、手段と目的との識別
 これは容易に混同されやすいところから識別を要するという意味で注意を喚起する。

8、命題の内部構造そのE、証拠立証主義
 例えば、亭主の浮気に対して、女房の側でそれを立証せねばならないとするのか、亭主がその無実を証明しなければならないとするのか、いずれにしても難しい。この難しい作業を立件していくためのお膳立て学が論理学と云える。従って、論理学はコミュニケーション疎通力を高めるためにも証拠立証主義に拠っていることが知られねばならない。




(私論.私見)