452916 諸氏百家の角栄評考その5、田中角栄諸悪元凶論理考

 (最新見直し2006.4.20日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 田中角栄をどう評するかという視座において、立花隆的「角栄諸悪元凶論」が頻りに流されてきた。マスコミがこれを珍重し、来る日も来る日も鼓吹してきた。これだけ擦り込まれると、「いわゆる角栄なるもの諸悪根源論」が政治の常識となるのも致し方ないことかも知れない。

 それはそれとしてれんだいこの角栄論は、こうした風潮に棹差している。しかし、多勢に無勢でなかなか浸透しない。そこで、以下、インターネット掲示板、マスコミに表れた諸論を採集し、折をみて反論整理しておこうと思う。

 2003.10.4日 れんだいこ拝


【立花隆の酷評】
 立花隆・氏は、「諸悪の元凶角栄史観」をぶち上げ、あること無い事虚実織り交ぜてあらん限りの角栄罵倒に終始している。次のように述べている。
 「私だって、そう長生きできるわけではない。やっておきたいことがいろいろある。それなのに、一年間の三分の一を、こんな男にかかずらわねばならないのかと思うと、ほんとに情けなくなる。田中角栄というえ男に興味が無いわけではない。しかし、私のやりたいことの中で、適正な時間配分を考えれば、せいぜい一ヶ月の時間配分に値するテーマでしかない」(立花隆「田中角栄研究」)。
(私論.私見)れんだいこの立花隆評

 立花は、とち狂ったほどに侮蔑的言い方をしている。立花は、角栄となるやなしてこう無茶苦茶に挑みかかるのだろう。その生理構造をいつしか解析してみたいと思う。2005.6.7日、「立花隆論」を設けた。

 2003.10.4日 れんだいこ拝


【この典型的な「角栄諸悪元凶論」を身よ】
 (田中真紀子応援団より)ここに典型的な「諸悪の根源=角栄元凶説」を得々と語っている一文がある。2002.3.28日付nontaka氏の「田中角栄の悪業」がそれである。この見解は典型的な宮顕―不破系論理に汚染されたものであることが見て取れるので全文を転載し、れんだいこがコメントつけておく。nontaka氏の見解が如何に精査されていない為にする受け売りものに過ぎないものであるのか以下解析する。
nontaka  真紀子を語るにあたり忘れてはいけないのは、父親の角栄の実像と娘真紀子の関係であることを指摘した投稿である。大いに参考となると思うので、他のトピにあるのをお送りするのでご覧あれ。投稿者はh670812さんです。
れんだいこ  「真紀子と父親角栄の関係」を見ようとすること至当である。問題は、如何に診るのかにある。
nontaka  「宗男を悪の権化みたいに言う人がいるが(確かに悪ではあります)、角栄に比べたらスケールが実に小さいものです」云々。
れんだいこ  宗男がミニ角栄的なものを持っているのは事実だが、それは「悪の権化」ではなく「大衆政治家の鑑」としての面において捉えるべきである。
nontaka  彼の政治家としてあるまじき金脈事件、非常識な行動を暴いたのは立花隆であり、「田中角栄研究」「ロッキード裁判傍聴記」「田中角栄いまだ釈明せず」等の彼の著書に角栄の汚辱にまみれた資産形成過程や、非常識な行動が詳しく分かり易く描かれております云々。
れんだいこ  立花隆史観を有頂天になって称揚しているが、立花を疑う視座を持たないところが軽薄であろう。
nontaka  角栄自ら述べたように、新潟の貧しい無一文の家庭に生まれた人間が、経済人としてでなく政治家としていかにして巨万の富を得ることができたか? 簡潔に述べると角栄の資産形成は一言で言えば政治権力をフルに利用した、脱税まがいの商法によるものであり、彼が政治を主たる業としていたのか、不正手段による蓄財を主たる業としていたのか区別がつきません。つまり彼の議員活動は政治の為か、代議士、国務大臣の特権を悪用した金儲けの為か区別がつかないと言っても過言ではありません。
れんだいこ  角栄が資産形成を目的として政治家になったとか、政治権力をフルに利用したとかの論は俗説であり、為にする批判でしかない。そういう論者は己の甲羅に似せて勝手に分かり易く合点しているだけで、史実との検証が皆無だ。あまりにも我が国の政治システムを幼稚的に戯画化している。仮に、その論で、実際に他の政治家、官僚、財界人を御せると思ったら大間違いであろう。これが理解できないようでは、漬ける薬が無い。
nontaka  「角栄の不正蓄財が刑事事件として立件されなかったのは、ただ当時『眠れる検察』と言われた検察の怠慢以外のなにものでもありません」云々。
れんだいこ  あぁ何たる検察万歳論者であることか。してみれば、ロッキード裁判で角栄を釘付けしたのは遅まきながらの大いなる検察の正義であったということになるが、おめでたいやっちゃ。
nontaka  角栄の不正について、数例を挙げると下記の通り。@新星企業、東京ニューハウス、室町産業、パール産業、軽井沢商事、新潟遊園、浦浜開発等の幽霊会社(ペーパーカンパニー)を使った土地転がし、株転がしによる不当利益の確保云々。
れんだいこ  一般に、政治家の企業活動禁止令というものがあるとすれば、正論だ。政治に聖人君子論をタガ嵌めすればそうなるが、左様な聖人君子政治が本当に適切であろうか。政治家が資金の自前調達を目指すのがよくないとすれば、資産家の子息の政治家デビューも同様に禁止すべきだろう。
nontaka  A常に河川増水で水浸しとなる農地をただ同然の価格で買い上げ、その後河川に堤防につくり一挙に無価値同然であった農地を金ぴかの一等地として莫大の資産を形成云々。
れんだいこ  安く買ったものが高く売れたことがお気に召さないようであるが、では、購入時に脅しか詐欺か騙しか地位利用によって安く買ったのか。そういう事実が無ければ経済原理に則ったものは仕方が無いというべきだろう。高く売れた背景に公共事業があったとして、それが公益性の無い全くの私利私欲の導入によってそうなったことが立証されないと単なる批判でせう。
nontaka  B国際興業の小佐野賢治とつるみ、自分がしゃぶり尽くしたあとの日本電建を小佐野に高額で売却し、代わりにハワイのホテル買収のための外貨送金を認めたり、虎ノ門の国有地の払い下げに便宜をはかる云々。
れんだいこ  これも同様。
nontaka  C恐喝まがいの政治献金要請云々。
れんだいこ  角栄を知らないにもほどがある。角栄の「恐喝まがいの政治献金要請」について具体的事例を挙げてみよ。
nontaka  D妾の辻和子に対する公費による自宅贈与云々。
れんだいこ  さて、「公費による自宅贈与」とは初聞だが、具体的に述べてみよ。
nontaka  等々であり、世間で有名なロッキード事件の賄賂5億円は彼にとっては数ある悪行の内の一つにすぎません。立花隆のレポートは詳細を極めますが、それでも彼によるとこれらの犯罪はあくまでも彼の調査において知りえたものであり(表にでているデータ、例えば謄本、政治資金報告等からの調査によるものであり)、表に出ない裏の犯罪はこの何倍となるかは判らない、と彼は述べています。
れんだいこ  その論によると、角栄は世界史上究極の極悪人になりそうだが、それならそれで「数ある悪行の内の一つにすぎません」とか「表に出ない裏の犯罪はこの何倍となるかは判らない」とか云わずに、列挙すれば良かろうに。思わせぶりな表現で相手を落としこめる作法は、ましてや一国の総理を務めた者に対する左様な批判は信じがたい悪質な政治主義でしかなかろう。

nontaka  更に立花隆は、角栄が日本政治のターニングポイントであった、つまり日本の政治をここまで堕落させ徹底的に悪くしたのが角栄であると断罪していますが、私も全く同意見です。彼ほど汚辱に満ちた政治家はいないでしょうね。
れんだいこ  「日本政治をここまで悪くしたのが角栄」論をぶっているが政治オンチも甚だしい。事実は、中曽根こそ「日本政治をここまで悪くした」張本人ではないのか。「彼ほど汚辱に満ちた政治家はいないでしょうね」も然りで、角栄自身が汚辱に満ちていたのか、汚辱まみれにさせられたのかの区別が無い。「汚辱まみれにさせられた」のであれば、角栄の咎ではなかろう。
nontaka  また立花隆は、角栄は議員立法を多く提出した政策通で、官僚を巧く使いこなしたといわれるが、とんでもない誤解で彼ほど巧く官僚に利用された政治家はいないと喝破していますが、これについても私は全く同意見です。
れんだいこ  立花の悪意ある為にする論をここまで持ち上げるこの御仁はどこまで馬鹿なんだろう。
nontaka  ですから無知なるが故に首相になって失政を重ね、経済原論のイロハも知らないから金融を引締めるべき時に緩めて石油ショックと相俟って狂乱物価となるインフレを招いたのです。
れんだいこ  「無知なるが故に首相になって失政を重ね」つうのは、角栄外の誰それの首相を云うのに相応しい。「経済原論のイロハも知らないから金融を引締めるべき時に緩めて石油ショックと相俟って狂乱物価となるインフレを招いたのです」とは、何を根拠に云うのだろう。努力しても難しい局面はあるわさ。
nontaka  その後、金脈批判に反論することができず、支持率は10%以下に低下、ついに退陣を余儀なくされた訳です。(まぁ、当時の状況は森前首相の末期と酷似していますね。森はタダのボンクラでしたが、これに金銭疑惑がプラスされたようなものです)
れんだいこ  「森はタダのボンクラでしたが」と云うが、お前のボンクラぶりも度が過ぎていよう。
nontaka  首相退陣後に発生したロッキード事件により、遂に疑惑まみれの男が受託収賄で逮捕され、一審、二審とも有罪判決を受けながら恥じることなく金権にものを言わせ政界(自民党のみならず、公明、民社を含め)を牛耳り、日本政治史上恥ずべき異常事態として有名となった「無所属議員である田中支配」が彼が脳梗塞で倒れる直前まで続いたのです。
れんだいこ  「首相退陣後に発生したロッキード事件により、遂に疑惑まみれの男が受託収賄で逮捕され、一審、二審とも有罪判決を受けながら」とあるが、このボンクラはどうやら検察及び裁判の正義を信じているらしい。よほど目出度いやっちゃ。
nontaka  角栄死後、彼は政治の天才であったかのごとく言う人がいますが、これらの人々は彼の真の姿を知らぬだけです。一言で角栄を述べると、公私のケジメをつけずに、私利私欲の為に代議士、大臣の特権を悪用して蓄財に励んだ現代日本政治史上、稀代の悪徳政治家ということでしょう。
れんだいこ  この御仁がどこまで「角栄の真の姿」を知っているのか心もとないのによく云うわ。それにしても、角栄を天動説的に「現代日本政治史上、稀代の悪徳政治家」と評して憚らぬとはお粗末な限りである。それにしても無内容に抽象的なレッテル張りしかできぬこの手合いは、簡単に洗脳されやすいタイプであろう。この手合いが物知り顔して正義ぶるのは許し難い。




(私論.私見)