444−234 「政治倫理綱領」、「政治倫理審査会」について

【「政治倫理綱領」】
 昭和60年6月25日に国会自らが議決した「政治倫理綱領」である。「綱領」の「前文」にはこう明記されている。
 「政治倫理の確立は、議会政治の根幹である。われわれは、主権者たる国民から国政に関する権能を信託された代表であることを自覚し、政治家の良心と責任感をもって政治活動を行い、いやしくも国民の信頼にもとることがないよう努めなければならない」。 疑惑をもたれた議員がとるべき態度についても「綱領」は明記している――「われわれは、政治倫理に反する事実があるとの疑惑をもたれた場合にはみずから真摯な態度をもって疑惑を解明し、その責任を明らかにするよう努めなければならない」。


【「政治倫理審査会」】
 ロッキード事件をきっかけに、政治家のカネにまつわる問題に対する国民の批判が高まったことから、政治倫理の確立を目指し、国会法を改正して85.12月の国会から衆参両院に設置された。同時に、国会議員が順守すべき政治倫理綱領と行為規範が定められた。

 審査会は、委員等の申し出によって開催される。対象となった議員の行為や疑惑などが、政治倫理綱領や行為規範、その他の法令に著しく違反していないかどうかや、政治的、道義的責任の有無などについて審査。一定期間の登院自粛などを勧告することが出来る。

 しかし、審査会は原則として非公開となっており、審議録などの内容も明かされていない。更に、予算委員会などでの証人喚問と違い、刑事責任は問われないため、議員の弁明は実際には形式的、儀礼的なものに過ぎないとの批判もある。

 これまでに、自民党の額賀福志郎元防衛庁長官、山崎拓幹事長、加藤紘一元幹事長、田中真紀子前外相らが政治献金問題や秘書給与の流用などで審査の対象となった。

 政治倫理審査会は、自治体などでも条例によって独自に設置しているところがある。【200.4.22日毎日新聞「ことば」より】