第58部 | 1996(平成7)年の主なできごと.事件年表 |
1.5日、村山首相が退陣を表明。
1.11日、第135臨時国会で、橋本龍太郎が第82代首相に指名される。第一次橋本内閣発足。幹事長・梶山静六。
1.16日、村山富市、秋葉忠利を破って社会党委員長に再選。
1.17日、元マルコポーロ編集長花田紀凱(かずよし)、文藝春秋社からライバルの朝日新聞社に移る。
1.19日、日本社会党が第64回党大会で党名を社会民主党と改める。
1.21日、パレスチナ自治政府選挙でPLOのアラファト議長が議長に選出。自治政府樹立へ。
1.22日、羽田グループ(新進党)、政策勉強会を旗揚げ。
1.24日、日本の銀行の不良債券総額、最大で141兆円と、米国金融機関が報告。
1.27日、仏ファンガタウファ環礁で地下核実験。
1.29日、シラク大統領、核実験終了を宣言。今後一切中止とのこと。
2.2日、UNDOF参加のため、自衛隊先遣隊がゴラン高原入り。
2.25日、京都市長選、5党相乗りの桝本が共産単独推薦の井上に4千票差で辛勝。
3月、中国、台湾沖でミサイル演習。
3.23日、台湾初の総統直接選挙で李登輝圧勝。
3.25日、TBSがオウム真理教幹部に未放映ビデオを見せたことを認める。 3.28日、金丸信、糖尿病による脳梗塞のため死去。81歳。 3.29日、輸入血液製剤でHIVに感染した血友病患者が提訴した訴訟は和解が成立。 4.1日、加害展示で議論を呼んだ長崎原爆資料館オープン。 4.1日、電気事業法改正により、電力の卸売りが自由化。 、
4.12日、日米、米軍普天間飛行場全面返還で合意。
4月、銭其しん副総理兼外交部長が訪日。
4月、日米首脳、「日米安全保障共同宣言」に署名。
4月、橋本龍太郎首相がロシア訪問。原子力安全サミットに参加し、日ロ首脳会談。
5.20日、4月の貿易黒字、前年同月比で65.5%減。
5月、北京中日環境保護センターが落成。
5.29日、イスラエル初の首相公選,リクードのネタニヤフ党首が当選。
6.1日、新食糧法施行。米の小売り・卸売業が自由化。 6.18日、6850億円税金投入の住専処理法案などが参院本会議で可決、成立した。 6.23日、島桂次(前NHK会長)死去。68歳。 6.25日、消費税率を来年4月から5%に引き上げることを閣議決定。 6月、中国の核実験に対し、日本が抗議。 7.2日、東京外国為替市場で、94年1月以来の円安水準1ドル=110円台に。
7.3日、ロシア大統領決選投票でエリツィン大統領が再選。
7.19日、第26回五輪アトランタ大会。
7月、日本の政治結社が尖閣諸島に灯台を設置。
7月、橋元首相が靖国神社に私的参拝。
8.15日、丸山真男、肝臓ガンにより死去。82歳。 8.26日、全斗煥に死刑判決。盧泰愚は懲役22年6月。 8.30日、鳩山由紀夫、新党さきがけを離党。新党さきがけ代表、武村から井出正一に。菅直人は固辞して副代表に。
8.31日、共産主義労働者党(全国協議会)が第17回臨時党大会を開催して、組織名を「自治・連帯・エコロジーをめざす政治グループ蒼生」と改めた。同大会では、名称とともに機関紙名の変更も決定した。(機関紙名は『統一』から『グローカル』に改題)。「政治グループ蒼生」の現在の代表は宮部彰(東京工人社)である。共産主義労働者党は、71年に「労働者党派」、「プロレタリア革命派」、「赤色戦線派」の三つに分裂していたが、「政治グループ蒼生」は、「プロレタリア革命派」の流れを継承している。但し、社会主義の「敗北」を正面から教訓化する作業を需要な課題として位置づけ、さらに草の根の運動をベースにしつつ、制度圏(例えば議会)での活動を強化しつつある。
9.8日、沖縄県民投票、米軍基地の整理・縮小と日米地位協定の見直しに89%が賛成。
9.10日、国連総会特別本会議が、包括的核実験禁止条約(CTBT)の最終案を採択、インドは反対。
9.11日、民主党結成へ。菅直人らが基本理念と基本政策を発表し、参加を呼びかける。 9.18日、民主党、設立委員会発足。衆院35人、参院4人。
9.18日、韓国東北部の海岸に北朝鮮の潜水艦が座礁,武装スパイ11人の遺体発見,1人逮捕。
9.20日、著作権審議会は著作隣接権の保護対象を著作者の死後50年に統一との方針を報告。 9.22日、民主党結成記念大会。設立委に衆院46人、参院4人。
9.27日、橋本首相が衆院解散。「小選挙区解散」と云われる。史上初の小選挙区、比例代表並立制による選挙。党首選挙を廻って新進党が混乱、橋本首相が解散に踏み切った。
9.29日、社民党党首、村山富市から土井たか子に。
【衆議院議員選挙】 |
10.20日、衆議院議員選挙。初の小選挙区比例代表並立制による選挙。「第41回衆議院議員総選挙結果 - 1996年10月20日執行。総務省」自民が議席を伸ばし、橋本首相が続投を確実にした。 |
区 分 党 派 |
小選挙区 | 比例代表 | 計(改選後) | (改選前) | 増 減 |
自由民主党 | 169 | 70 | 239 | 211 | +28 |
新 進 党 | 96 | 60 | 156 | 160 | △4 |
民 主 党 | 17 | 35 | 52 | 52 | 0 |
日本共産党 | 2 | 24 | 26 | 15 | +11 |
社会民主党 | 4 | 11 | 15 | 30 | △15 |
新党さきがけ | 2 | 2 | 9 | △7 | |
民主改革連合 | 1 | 1 | 2 | △1 | |
諸派・無所属 | 9 | 9 | 14 | △5 | |
欠員 | 0 | 18 | △18 | ||
合 計 | 300 | 200 | 500 | 511 | △11 |
区 分 党 派 |
得票数 | 得 票 率 | |||
自由民主党 | 18,205,955 | ( 32.76) | |||
新 進 党 | 15,580,053 | ( 28.04) | |||
民 主 党 | 8,949,190 | ( 16.10) | |||
日本共産党 | 7,268,743 | ( 13.08) | |||
社会民主党 | 3,547,240 | ( 6.38) | |||
新党さきがけ | 582,093 | ( 1.05) | |||
民主改革連合 | 18,844 | ( 0.03) | |||
諸派・無所属 | 1,417,077 | ( 2.55) | |||
欠員 | |||||
合 計 | 55,569,195 |
10.23日、ローマ法王ヨハネ・パウロ二世、進化論を認める見解を発表。
11.7日、第二次橋本内閣発足。官房長官・梶山静六(再任)。幹事長・加藤紘一、総務会長・森喜朗、政調会長・山崎拓の布陣。
総理 | (橋本龍太郎) | |||||||
法務 | 松浦功 | 73 | 旧小渕 | 参3 | 野村五男 | 54 | 無派閥 | 参2 |
外務 | (池田行彦) | 高村正彦 | 54 | 旧河本 | 衆6 | |||
大蔵 | 三塚博 | 69 | 旧三塚 | 衆9 | 中村正三郎 | 62 | 旧三塚 | 衆7 |
西田吉宏 | 62 | 旧三塚 | 参2 | |||||
文部 | 小杉隆 | 61 | 旧渡辺 | 衆6 | 佐田玄一郎 | 43 | 旧小渕 | 衆3 |
厚生 | 小泉純一郎 | 54 | 旧三塚 | 衆9 | 鈴木俊一 | 43 | 旧宮沢 | 衆3 |
農水 | 藤本孝雄 | 65 | 旧河本 | 衆10 | 保利耕輔 | 62 | 旧小渕 | 衆7 |
服部三男雄 | 51 | 旧小渕 | 参1 | |||||
通産 | 佐藤信二 | 64 | 旧小渕 | 衆7 | 石原伸晃 | 39 | 旧三塚 | 衆3 |
上野公成 | 57 | 旧三塚 | 参1 | |||||
運輸 | 古賀誠 | 56 | 旧宮沢 | 衆6 | 衛藤晟一 | 49 | 旧三塚 | 衆3 |
郵政 | 堀之内久男 | 71 | 旧渡辺 | 衆7 | 野田聖子 | 36 | 旧河本 | 衆2 |
労働 | 岡野裕 | 69 | 旧小渕 | 参3 | 小林興起 | 52 | 旧三塚 | 衆2 |
建設 | 亀井静香 | 60 | 旧三塚 | 衆7 | 佐藤静雄 | 55 | 旧渡辺 | 衆3 |
自治 | 白川勝彦 | 51 | 旧宮沢 | 衆6 | 久野統一郎 | 59 | 旧小渕 | 衆3 |
官房 | (梶山静六) | 与謝野馨 | 58 | 旧渡辺 | 衆7 | |||
総務 | 武藤嘉文 | 69 | 旧渡辺 | 衆11 | 野田実 | 59 | 旧三塚 | 衆3 |
北開 | 稲垣実男 | 68 | 旧渡辺 | 衆7 | 太田豊秋 | 61 | 旧宮沢 | 参2 |
防衛 | 久間章生 | 55 | 旧小渕 | 衆6 | 浅野勝人 | 58 | 旧宮沢 | 衆2 |
経企 | 麻生太郎 | 56 | 旧宮沢 | 衆6 | 河本三郎 | 46 | 旧河本 | 衆1 |
科技 | 近岡理一郎 | 70 | 旧小渕 | 衆6 | 岡利定 | 62 | 旧小渕 | 参1 |
環境 | 石井道子 | 63 | 旧宮沢 | 参3 | 鈴木恒夫 | 55 | 旧宮沢 | 衆3 |
沖開 | (北開兼務) | 笠原潤一 | 64 | 無派閥 | 参1 | |||
国土 | 伊藤公介 | 55 | 旧三塚 | 衆6 | 井奥貞雄 | 57 | 無派閥 | 衆3 |
11.5日、米大統領選でクリントン大統領が再選。
11.21日、阪和銀行、経営破綻で大蔵省より業務停止命令。銀行では戦後初。
12.7日、独ナチス党南京副支部長ジョン・ラーベの南京虐殺事件報告書が発見される。
12.16日、光州事件と粛軍クーデターの控訴審でソウル高裁が全斗煥元大統領に無期,廬泰愚前大統領に懲役17年の減刑判決。
12.17日、ペルーの首都,リマで武装ゲリラが日本大使公邸を占拠(日本大使館公邸占拠事件)。
12.26日、羽田が新進党を離党して13人で太陽党を結成する。
(私論.私見)