補足(17)41253 姑息な選挙総括考

 (最新見直し2006.4.25日)

Re:れんだいこのカンテラ時評その162 れんだいこ 2006/04/25
 【衆院千葉7区補欠選挙考】

 2006.4.23日、昨年の総選挙で初当選した自民党の松本和巳氏(41)が、陣営の選挙違反事件に絡んで辞職したのに伴う衆院千葉7区補欠選挙が投開票され、民主党の太田和美(26)が87.406票、自民党公明党共同の斎藤健(46)が86.091票、日共の徳増きよ子(53)が14.274票という結果となり、955票という鼻差で民主党候補が当選した。当日有権者数は38万6606人。投票率は49.63%(前回総選挙64.75%)だった。

 これをどう評するべきだろうか。まず日共の総括を見てみたい。赤旗が「衆院千葉7区補選 徳増氏及ばず」(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-04-24/2006042402_03_0.html)で報じた。市田書記局長が談話を発表しているが、自称科学的社会主義者というものはこういう分析をするものかと驚かされる代物となっている。何と、こたびの票の前回との増減、得票数、得票率その他選挙の指標になる数値の一切に触れていない。こういう総括が許されるものだろうか。

 「確かな野党」運動が有権者にどう支持されたのか、されなかったのか、その原因は奈辺にあるのか、自民対民主の戦いの構図をどう見るのか、説いて聞かせる責任があるだろうが。

 こたび955票差の民主党候補の当選は薄氷の勝利と言える。逆に955票差で自民党候補が当選していたとしたら、日共はどういう見解を出すのだろうか。れんだいこは、「確かな野党」戦術の胡散臭さを指弾したい。

 一体、日共党中央はいつまでこの戦術に拘るのか。与党は、自民党候補に公明党が推薦という形で連携している。野党は、民主党と共産党が争うように分裂選挙している。これでは野党が勝てる訳が無い。選挙で分裂するその戦術は余りにも自公与党派に有利に働いている。

 この局面で「確かな野党」選挙に踏み切るには、民主党候補を推薦せずに対決が必要であることを説き明かす責務がある。それは当然民主党と国会共闘しないという一貫した姿勢を要求するものとなろう。実際にはどうだ。国会で野党共闘しているではないか。尤も、肝心の採決になると出席し、自公の強行採決にお墨付きを与えるのを常習としているが。党中央は、これにつき責任ある弁明をせねばならない。こたびの「市田書記局長談話」はあまりにもふざけ過ぎていよう。

 次に、民主党はどう総括しているのだろうか。民主党のホームページで、「【党声明】衆議院千葉7区補欠選挙結果について」がサイトアップされている(http://www.dpj.or.jp/news/200604/20060423_02seimei.html)。その中で、「自民党との対立軸を明快に示し、参院選での与野党逆転、そして次期総選挙における政権交代めざして邁進します」と決意表明している。

 小沢代表の「補選に勝利させていただけたこと、ご協力に感謝」もサイトアップされている(http://www.dpj.or.jp/news/200604/20060425_08ozawakaiken.html)。その中で、「民主党自身が政権を担いうる政党になり、それが国民に認めてもらえるかどうかが問題点だ」という認識を披瀝している。小泉政権に対しては、「改革という小泉首相の言葉に値するような結果は何も得られなかった。評価すべきものは何もないし、無為な時間が経過したと思う」として、首相の構造改革路線を痛烈に批判している。れんだいこには、しごく真っ当な総括をしているように思える。

 次に、自民党、公明党のそれを確認しようとしたが、れんだいこの探し方が下手なのか見当たらない。昨日報じて翌日の今日は別の画面にかわったのかも知れない。しかし何となく両党の執行部は恣意的に都合の悪い情報は流さないのかも、という風に勘ぐりたくもなる所為である。仮に、敗北選挙については見解を出さないのならば、姑息この上ない随分ええ加減な党だという事になる。

 ついでに社民党のホームページを覗くと、選対委員長・渕上貞雄氏の「衆議院千葉第7区補欠選挙の結果について(談話)」がサイトアップされている(http://www5.sdp.or.jp/central/timebeing06/danwa042301.html)。その中で、「独自に太田かずみ候補を支援した」、「社民党は、この国民の期待に応えるためいっそう頑張る決意である」と述べている。れんだいこには、しごく真っ当な戦術と総括をしているように思える。

 今やしてみれば次のような政界構図になっているように思える。政権与党の自民党と公明党は、一蓮托生的に提携しあっている。野党は、民主党が自力で政権奪取を目指しており、社民党が協力関係にある。日共は「確かな野党」で独自の道を目指し、結果的に公明党が自民党に対して為すような協力を拒否し、野党間の足を引っ張ることで自公体制を裏支えしている。これら5政党に代わる党派は出現していない。

 ここ数十年、政界はこの構図で経過している。地殻変動は無いかというと、こたび民主党の小沢執行部の出現により漸く政権交代に王手の芽がでてきたという動きが見える。これをどう評するかが問われている。それにしても、「永田メール事件」の籔を突き過ぎた小ネズミ政権は、一番の強敵を引き出したようである。少々政界が面白くなってきた気がする。

 2006.4.25日 れんだいこ拝




(私論.私見)