カタカムナ哲理の構造解析考

 (最新見直し2013.07.06日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 カタカムナ言語の発見譚は「カタカムナ文献研究者・楢崎皐月考」で確認したが、思うに、発見譚は下世話なものに過ぎず、発見経緯はそれほど重要視されるべきではなかろう。むしろ、どういう経緯であれ、これから述べるようにカタカムナ文書が不思議なほどに高度な学問内容でもって言語、思想、哲理を明らかにしていると云うこと自体に着目し、「カタカムナ文献」そのものの実証的研究に分け入るべきであろう。

 れんだいこは、カタカムナ言語の研究は、それに充分値すると思っている。哲学思想的に見て、現代文明の精神貧困の壁を突き崩す珠玉の叡智が語られていると見立てている。マルクス主義が唯物弁証法に到達して以来、これを金科玉条視して墨守する域を出ないまま今日に至っているが、カタカムナ言語と邂逅することにより、漸くここに始めて出藍的契機を得たと思っている。既にそれなりの研究が為されているようではあるが、十分とは云い難いように思われる。そこで、れんだいこが挑むことにした。

 2009.3.19日 れんだいこ拝


【カタカムナ人の哲理】
 1949年、楢崎氏は、兵庫県六甲山系の金鳥山で穴居調査中に平十字(ひら・とうじ)という名の老人を通じて古文書を筆写した。ふつう古文書というのは歴史書なのだが、楢崎氏が筆写して今日に残っているのは80枚の「図象」であり「カタカムナ文献」と呼ばれている。

 「カタカムナ文献」の出稿時は分からない。楢崎氏以来のカタカムナ学は、起源を3~5万年前に遡らせているが根拠不明としたい。普通には、縄文時代の国津系の神々が部族連合国家を形成していた時点で確立されていたものと拝するべきではなかろうか。それは、原アイヌ人のものであったかも知れず、国譲り前の出雲王朝時代の文字であり文献であったとも考えられるように思われる。

 それはともかく、楢崎氏によるカタカムナ図象の解読は、驚くべき内容を知らせた。カタカムナ文献には、一つの図象が一つの音を表わす48声音符と、複数の声音符を纏めて一つの図象にした図象符と3種から成る総合図象の三種類で構成され、中心に総合図象を配し、これを取り囲むように声音符と図象符を渦巻き状に並べた80の総合図象が記されていた。

 それは七五調の歌になっていた。現代日本語まで続く韻律はカタカムナ言語以来のものであることが判明する。その80首のカタカムナ歌を読み取ると、信じ難いほど奥深い哲理が説き明かさされている。

 「超古代からのメッセージ」は次のようなものであった。カタカムナ図象を創案した上古代人は、犬が地を嗅ぐように砥ぎ澄まされた五感と知覚でもって直覚し、宇宙と生命の不思議を解き明かした。物質世界と、その背後で物質世界を作り出している潜像世界(多次元世界)の存在を見抜き、その交互関係を哲理的に解析していた。潜像世界は、「アマ始元量」と呼ばれる究極粒子(この粒子はおよそ10のマイナス80乗cmと推定している)を基底として、その複合体でできていること、この潜像世界が宇宙の本質であり、事象は物質世界と潜像世界からなると云う宇宙の二重構造を現代物理学以上に深く捉えていた。現代科学の解明しつつある原子構造の物理はむしろ、カタカムナの世界を裏付けつつある局面と云える。

 上古代人が獲得していた哲理は次のようなものである。
 宇宙及び地球を全ては立体であり、渦であり、球(タマ)である。
 宇宙及び生命を、トキ軸(縦線)、トコロ軸(横線)の時空に於いて把握する。
 その相は、正反二方向の対称性、そのヒズミとのバランスの上に成り立っている。
、その相は、メグリ(回転、旋転)旋転しており、ナギ(凝縮)性とナミ(波動)性、ヒダリマワリとミギマワリ、陰陽作用の正反性質を持っている。
 その相は、周期性、循環性を持っている。
 万物は、カムナとアマナの対向を通して生成発生する。
 事象、作用には同種系と異種系があり反発親和性を持つ。
 事象、作用は、重合統合、互換性を持つ
 宇宙の森羅万象がこのような弁証法的変態構造下で螺旋的に上向下向しながら生成流転しており、潜象界と現象界を輪廻し続けている。全ての物質や生命はこの経綸の中で存在している
10  宇宙と生命は相似象であり、いわば大宇宙と小宇宙の関係に在る。生命の発生過程は、宇宙の発生過程を刻印している。

【カタカムナ人の哲理文字】
 古来より、天然宇宙自然界のあらゆる存在の根源を知り、人間があるいは人類がこれとどう関わるべきか、どう生きるべきかにつき認識の仕方が問われてきた。一般に、哲学、宗教、科学、芸術は、真理、正覚、美の究極としてそれを求めてきたものである。上古代人は、これにどう向き合ってきたか。

 カタカムナ図象を創案した上古代人は、宇宙には人の耳にこそ聞こえないが、宇宙の発生、発展、消滅に伴う、ありとあらゆる種類のヒビキが重畳して宇宙空間に満ち満ちて鳴り渡っていることを知覚していた。これにより、宇宙創成のヒビキの振動を大まかに分類して、人の可能な発声に合わせて相応しい哲理文字を創案した。

 カタカムナ図象は、この認識に基き宇宙の構造と作用を記号言語化させた声音符の円環的羅列であった。それは、自然の響きを可聴範囲内外48声音符の言葉に纏め、その声音符を組み合わせた言語を図象文字化させ、これに基き自然の摂理を巧みにウタに読み込んでいた。ウタには、極めて高度な科学、哲学体系が図示されており、「謎の哲理科学書」と云われる所以のものとなっている。  

 カタカムナ図象に驚くべきは次のことにある。まず、渦巻状に 配列されている図象の一つ一つがシステマチックに記号化されており、それは現代物理学の内容と一致する、否現代物理学を超える科学性を萌芽させている。それは、現代物理学が解明しつつある世界の構造を暗喩している((参考文献 深野一幸著 「超科学書 カタカムナの謎」 廣済堂参考)。これを仮にカタカムナ科学と命名する。

 これを、もう少し詳しく検証する。カタカムナ図象は、カタカムナ人が創造したカタカムナ声音符と、その声音符を組み合わせた言葉を示す図象文字からなり、「○」と「十」の幾何図形によって組成されている。カタカムナ人は、人間の頭をカシラにする為の順序と逆序のサトリを開発し、且つ、その為に必要なエネルギーを補給する技法としてのアマウツシ、カムウツシを開発していた。

 カタカムナ人は、宇宙生命の摂理を48の左右螺旋宇宙に観じ分け、その悟りを48の 「表象図象」で表記すると云う哲理記号文字を創出した。当然のことながら、その一々の文字が思念(悟り)を表象している。楢崎皐月は、この48の悟りについて、数字(カツ)としては一と二に基づく十進法の数字を示すものであり、「生命現象の物理」としては、1・旋転(マワリテ)循環(メグル)性、2・極限(ヤハ)還元(カエシ)性、3・対向(フト)発生(マニ)、4・時空(トキトコロ)互換(トコタチ)重合性(ソコソギタチ)、5・微分統合(イハトハ)粒子(ナギ).波動(ナミ)性、6・統計的存在(イマタチ)性、7・正反平衡(サヌキアワバランス)性、8・カム(カムウツシ)アマ(アマウツシ)根源(ヰネホン)というカタカムナの八種の物理に体系的にまとめて解読していた。

 雑誌「ムー」は、「カタカムナ文字には〝聖なる力″が込められていた!? 図形の神秘パワー」と紹介した。「 カタカムナ文字は、「文字の形状」と、その文字の「意味」を司る実体的存在とが正確に対応した「性質記述」なのである(厳密には「性質記述」を「略記」したものであるから、「準性質記述」とでも呼ぶのが正確かもしれない)。本来、日本語と言うのは、このような驚くべき機能を備えた、「言霊=基底存在」の宿る「究極的言語」である可能性が考えられるのである」とも評されている。

 楢崎氏は次のように述べている。
 「我々の科学技術では理解のできぬ、別体系の高度の物理を知っている者のしわざと感じた」。
 概要「声音符と共に、図象符が示されていたからこそ、上古代人の言わんとする思念を把握することができた。その内容が極めて理学的であり、私が科学者であったからこそ、図象の物理的意味を感受し、従来の神道的な先入観に煩わされずに、上古代人の真意を汲み取ることができたのだ」。

 楢崎氏は、解読の大綱を掴んだ当時の興奮を想起して次のように述懐している。(第8号、209P)
 概要「(上古代人が、そのような高度の科学的物理を知っていたとは思えない。恐らく楢崎自身の思想を、平十字だとか、カタカムナ文献など、有りもしないものに、かこつけているのであろう、との疑いに対して)何一つ参考書はなく、誰一人尋ねるべき先輩もいない。それでも何とかして読み続けねばならなかった。頼りになるのは、自分自身の感受だけしかない。(中略)こうして表象物や歌にしている以上、何か判っていたに違いない。上古代人に判っていたものが、私に判らぬ筈はない。(中略)正直のところ、最後はもう意地でやったよあなものだった。(中略)最初は文字か何かも全く分からなかったが、*有三の示唆と、そして図象符だったから、何か物理的な意味を表しているじゃないかと閃いた。(中略)私はね、これを、自分でこのように読めるようになって、そこに、理学的な内容を考えついた時、感激したものですよ。今はもう淡々として、当時ほどの感動は再現しませんが、ホントに悦びだった。(中略)これほどの高度な直観内容を、僕ら現代人が到底、創作などできるもんですか。もし僕が作ったのなら、それこそ神様だ」。
 「本当の勉強や修行というものは難行苦行ではない。楽しみながらの勉強、明るい心の鍛錬でなければ、ホンモノではない」。

【カタカムナ文字図象】
 カタカムナ図象の一覧を確認しておく。次のように整理されている。
カタカムナ文字

 これを、「カタカムナ文字」と呼ぶ。正しくは「化美津文字」(かみつもじ)別名八鏡文字(はっきょうもじ)とも云う。いわゆる神代文字であるが、他の神代文字に草書体のような曲線形が多いのに対し、カタカムナ文字は幾何学的な円と直線からのみ成り立っている。一般的な神代文字が右から左へ縦書きされるのに対し、カタカムナ文字は左から右へ渦巻状に記され、中央から読み進める。このため複雑な文章は書けず、カタカムナ文献は全て簡潔な歌で表されている。濁点や半濁点、小さいァやッなどの文字は存在しない。なお、渦巻きの中央にはそれぞれ「ヤタノカカミ」、「フトマニ」、「ミクマリ」と呼ばれる図章が記されている。二文字あるいは三文字が重なり合って一文字の新しい字形を作っている。 

 これにより、日本史上の縄文時代以前の旧石器時代末期に超古代文明と云うべきカタカムナ文明が存在していたことが明らかとなった。カタカムナ文字を使用していたとされることから、これをカタカムナ文明と呼ぶ。カタカムナ文明は、極めて高度な科学技術や独自の哲学体系を持っていたことがカタカムナ文献から推測される。が、現在においてこの文明の存在を示す建造物や遺物は、これ以外には見つかっていない。


 カタカムナ文明の意義は、現代社会が陥っている深刻な環境問題やエネルギー問題に対して、カタカムナ科学がクリーンで安全なしかも無尽蔵にあるエネルギーを実用化する示唆を与えているところにある。現在、カタカムナのサトリにヒントを得た様々な取り組みが始まっている。 

【カタカムナ文字のア-ン順並べ】
 カタカムナ文字のア-ン順縦書き左右順表を図示しておく。(「カタカムナ字典」参照)
ア・あ カ・か サ・さ タ・た ナ・な ハ・は マ・ま ヤ・や ラ・ら ワ・わ ンん
あ 画像 さ た な は ま や ら わ 画像
イ・い キ・き シ・し チ・ち 二・に ヒ・ひ ミ・み ヰ・い リ・り ヰ・ヰ
画像 き し ち に ひ み り 画像
ウ・う ク・く ス・す ツ・つ ヌ・ぬ フ・ふ ム・む ユ・ゆ ル・る ウ・う
う く す つ ぬ ふ む ゆ る
エ・え ケ・け セ・せ テ・て ネ・ね へ・へ メ・め ヱ・ゑ レ・れ ヱ・ゑ
え け せ て ね へ め れ 画像
オ・お コ・こ ソ・そ ト・と ノ・の ホ・ほ モ・も ヨ・よ ロ・ろ ヲ・を
画像 こ そ と の ほ も よ ろ 画像

【カタカムナ文字のアカサタナ横並べ】
 カタカムナ文字のア-ン順 横並べ上下順表を図示しておく。
ア・あ イ・い ウ・う エ・え オ・お
カ・か キ・き ク・く ケ・け コ・こ
サ・さ シ・し ス・す セ・せ ソ・そ
タ・た チ・ち ツ・つ テ・て ト・と
ナ・な 二・に ヌ・ぬ ネ・ね ノ・の
ハ・は ヒ・ひ フ・ふ ヘ・へ ホ・ほ
マ・ま ミ・み ム・む メ・め モ・も
ヤ・や ヰ・ヰ ユ・ゆ ヱ・ゑ ヨ・よ
画像 画像
ラ・ら リ・り ル・る レ・れ ロ・ろ
ワ・わ ヰ・ヰ ウ・う ヱ・ゑ ヲ・を
ン・ん
 ケが二表示あり、どちらが正しいのか不明。

【「カタカムナ総合図象」】
 80種の中心に据えられている総合図象は次の三種類からなる。
ヤタノカカミ

 大円と小円および十字の完全図象「八鏡」(ヤタノカカミ)である。48個の「カタカムナ図象文字」はこの文字の大円、小円、十字を分割削除して創られている。80個の渦巻き図象中71個の渦巻きの中心にこの図が描かれている。

フトマニ  楢崎氏によれば、「剣」(つるぎ)の断面を表わす。80個の渦巻き図象中では7個の中心にこの図が使われている。また、この文字の分割削除からは数字図象が作られる。
ミクマリ  方向を示す十字と小円(鏡)がないので、「あらゆる要素が和して、あらゆるものが発生する」ことを意味する。カタカナの「ワ」に相当する。80個の渦巻き図象では、2個の中心にこの図がある。

【カタカムナ文字48図象の分類】
 80個の渦巻き図象はそれぞれに何らかの命題を表わしており「歌」ないしは「章」と呼ばれている。これにより「声音図象」と云われる。図象文字を合わせると48種類になる。これが日本語の48音に対応している。

 カタカムナの図象文字は、大円、半円、四半円、縦線、横線、これに衛星の如く位置付けされるミニ小円で構成されている。次のように分類することができる。

 (第1分類-大円型)1-1、小円無し

大円 横1線 縦2線 横1線縦2線 横2線縦1線 横2線縦2線

 いずれも大円型の小円無しで共通している。但し、無線、横線、縦線数の差がある。陰陽活動を表わすミニ小円が無い状態の諸様相として窺うことができ、ワが原緒の姿となる。変化態としてタ、リ、サ、キ、ヰが捉えられている。

 (第1分類-大円型)1-2、小円付き

線無し小円2付 横1線小円2付 縦1線小円2付 縦2線小円2付

 いずれも大円型の小円2付きで共通している。但し、無線、横線、縦線数と小円2の位置の差がある。  マが活動の始まりとなる。変化態としてテ、ノ、メ、ルが捉えられている。

 (第2分類-半円型)2-1、線無し叉は半横1線小円1付き

線無し小円1付 線無し小円2付 半横1線小円1付

 いずれも半円型の小円付きで共通している。但し、無線、半横線の差と小円1の位置の差がある。

 (第2分類-半円型)2-2、小円1付き

笠型(横1線)小円1付 笠型(横1線)小円2付

 いずれも半円型の横線有りで共通している。但し、小円1の位置の差がある。

 (第3分類-4分の1円型)3-1、小円1付き


 いずれも4分の1円型の小円1付きで共通している。但し、小円1の位置の差がある。

 (第4分類-十字型)4-1、小円無し

十字

 縦横それぞれ1の十字のみ図形の十は陰陽.正反が重合親和しており、ミニ小円の位置は陰陽の働きを表示している。

 (第4分類-十字型)4-2、小円付き

小円1付 小円2付 小円4付 変則小円2付 変則小円4付

 十字型の小円付きで共通している。但し、小円数とそれぞれの位置の差がある。

 (第5分類)縦棒横棒型

横棒 横棒小円2付 縦棒小円1付 縦棒小円2付

 横1線、縦1線の小円2付きで共通している。但し、小円の位置の差がある。

【ミニ小円の分類】
 ミニ小円の位相で分類すると次のようになる。
 小円1グループ 小円2グループ  小円4グループ
 第1位(右中)相のもの
左右横対応相のもの
 左右上下対応相のもの
 第2位(右上)相のもの
 上下縦対応相のもの
 
 第3位(真上)相のもの
左右斜め対応1相のもの
 第4位(左上)相のもの
 左右斜め対応2相のもの
 第5位(左中)相のもの
 右下相のもの
 第6位(左下)相のもの
 第7位(真下)相のもの
 第8位(右下)相のもの

【カタカムナ図象の解析】
 カタカムナ文字の48の声音符は、宇宙のあらゆる現象.潜象の状態を識別して図象化させている。楢崎氏は、「基底思念」と命名している。図象には次のような意味があると思われる。

 1、大円は宇宙球を示す。大円は4種に分割され、上半分は現象世界を下半分は潜象世界を示す。右半分は、端緒的起動世界を、左半分は発展的変遷世界を示す。4分の1円は、その位置による特殊な世界を示している。

 2、縦線は、マワリ軸とも云われトキ(時)を示す。横線は、メグリ軸とも云われ、トコロ(所)を示す。半横線は、広がりの特殊部分性を表わす。

 3、両者の合成の十字記号は、ココノツに続くトゥになる。十字は、カムやアマのチカラが現象世界に現われることを示す図象で、カムウツシやアマウツシという言葉で表現される。十字の横線は生命の広がり、縦線は生命の持続を意味する。


 4、ミニ小円は、陰陽、正反の活動態を表わす。正八角形の角ごとの位相で態様の違いが示されている。

 5、ヒタリとは、ヒからタしてリすること。漢字で左。左回りは、アワマワリ(潜象状態)。ミキリとは、ミからキしてリすること。漢字で右。右回りは、サヌキマワリ(現象形態)。

 6、





(私論.私見)