宗教批判の構図

 (最新見直し2012.08.18日)

 (れんだいこのショートメッセージ)


【「人間が人間にとって神である」】
 『キリスト教の本質』より。人間を動物から区別するものは〈意識〉であるが、それは、[人間が人間自身の〈類的本質 Gattungswesen〉を意識している]ということである。〈人間の類的本質〉とは、精神、すなわち、理性・意志・心情であり、いずれも不可欠である。つまり、認識し、意欲し、愛するためにこそ、人間は存在する。

 ところで、主観が本質的に関係する対象は主観自身の本質にほかならない。それゆえ、人間が本質的に対象とする〈神〉とは、実は、人間の対象的本質そのものであり、人間の内面が表現されたものなのである。つまり、〈神〉とは人間の類的本質を理想化して人間から外化した幻想にほかならない。まさに、「神学の秘密は人間学である」のだ。

 だが、にもかかわらず、このような理想の外化によって、むしろ人間はこの理想の神に支配され、神を主体的とすればするほど、みずからの主体的な類的本質を失い、非人間的となっていく〈人間の自己疎外〉へと追いやられてしまう。それゆえ、人間は、この宗教的理想を再び人間のうちに取り戻し、人間愛として、みずから主体的に現実の中にこそ実現すべく努力しなければならないのである。




(私論.私見)